【聖火リレー】吉田沙保里さんが母・幸代さんとトーチキス 他界の父・栄勝さんを思い「どっかで見てくれている」

地元の三重・津市の第1走者を務めた吉田沙保里(中央)
地元の三重・津市の第1走者を務めた吉田沙保里(中央)

 東京五輪の聖火リレーは7日、三重県の1日目を迎え、6市で開催。レスリング女子の吉田沙保里さん(38)は地元の津市内で、母・幸代さんとの珍しい“親子リレー”でトーチをつないだ。

 2012年ロンドン五輪での3連覇達成を記念し、同年に吉田さん自身が命名したスポーツ総合施設「サオリーナ」の前で幸代さんと聖火を引き継ぐトーチキスを交わした。「母にバトンを渡すことができて、こんなに光栄なことはない。育ててくれてありがとうの気持ちでつないだ」。火をつなぐと、母子でレスリングの構えのポーズを決めて周囲を喜ばせ、「レスリングがあったからこそ、今の私があるのでレスリングの構えでいこうと2人で話していた。(走行後)動画を見たけど、母の腰が引けていて2人で笑っていました」とうれしそうに話した。

 吉田さんから火を受け継いだ幸代さんは娘からの助言を胸に力走を見せた。「(走る前に)一緒にウォーキングをして『お母さん(ペースが)速いよ。トーチは重たいからね』と沙保里がアドバイスをしてくれたので気をつけたけど、やっぱり伴走の方に『ちょっと速い』と言われてしまいました(笑い)。楽しく幸せな気持ちで走れた。自分もやっと五輪に参加できた気持ちになれた」と充実の表情で話した。

 母子はこの日、14年に急逝した父・栄勝さん(享年61)の存在を感じて走っていた。「たぶん、どっかで見てくれている。まさか母につなぐとは…とびっくりしていると思うし『こんなに光栄なことはないよ』と言ってくれていると思います」と吉田さん。幸代さんも「今日は朝から仏壇に手を合わせて『(母子)一緒に走るからね。見守っていてください』と言ってきました」。親子3人でつないだリレーだった。

 吉田さんは04年アテネ五輪から4大会に出場。アテネ大会、08年北京、12年ロンドンと3連覇の快挙を遂げた。同年には13大会連続「世界一」を記録し「霊長類最強女子」とも呼ばれた。19年に現役引退し、今夏の東京大会では初めて“応援する側”として五輪を迎える。「現役時代は本当にたくさんの方に応援していただいたおかげで、金メダルを取ることができた。応援は言葉に表せないくらい力になります。(この日は)五輪に向けて頑張っている選手たちにエールを送りたいなという気持ちで走りました。応援を選手たちに届けられたらいいな…」と力強い走りで“最強のパワー”を送っていた。

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