アーチェリー辻昇平が笠子流通就職…湖西市からパリ射止める

地元企業に就職して湖西からパリ五輪を狙う辻
地元企業に就職して湖西からパリ五輪を狙う辻

 昨年の全日本学生アーチェリー男子王座決定戦(団体戦)で近大の優勝に貢献した辻昇平(22)=浜松商高出=が4月から静岡県湖西市にある笠子流通に就職した。全日本室内選手権で4位に入ったこともある実力者。母校の外部コーチにも就任した新社会人が、高校、大学の同級生で、東京五輪出場を決めた山内梓(22)=近大職員=に負けず、地元から2024年のパリ五輪出場を目指す。

 新天地で辻が、アーチェリーに打ち込む。東京五輪出場を決めた山内に続き、前日には、富士市出身の渡辺麻央(日体大1年)が世界選手権の切符を獲得した。存在感を示す県勢女子に負けじと、22歳の若武者が世界を見据える。

 4月から湖西市にある笠子流通に就職した。アーチェリー部はなかったが、18メートル用の室内練習場を作るなどサポートを受けている。「フォームを固めるには十分です」。勤務時間午前9時から午後3時の関連企業に配属。平日の練習に充てる時間を考慮され、働きながら競技に打ち込む。

 月2回、母校・浜松商で外部コーチを務め、70メートルの練習場で自身も矢を射る。週末は、浜松市内にある公共競技場で腕を磨く。当面、専属コーチはおかない。「指導する立場になるし、自分で考えながらやっていきたい」と、話した。

 近大では団体日本一に貢献した。大学3年の時、県代表で出場した19年秋の国体で個人、団体ともに8強入り。20年2月の全日本室内では4位に入ったほどで、今後は日本代表入りして世界で戦うことを目標にしている。

 山内は気になる存在だ。五輪代表権獲得は、うれしかった反面「ライバル意識があったので、悔しかった」。五輪の代表選考会では、1次から最終までの6回中5度ギリギリで通過した【注】山内に対し、辻は16人中12人が通過する1次1日目で敗退した。しかも、12位タイでシュートオフ(1射での決定戦)の末、脱落しただけに、1矢の大切を痛感させられた。

 13日開幕するユニバシアード選考会で社会人デビューの予定だったが、コロナ禍で延期が濃厚となっている。デビュー戦は、5月の県記録会にずれ込みそうだ。それでも、最大の目標は2024年のパリ五輪出場であることは変わらない。「目指すのは自由なんで。高い志を持って取り組んでいきたい」。応援してくれる会社の人たちの思いを背負って辻が戦う。(塩沢 武士)

 ◆辻 昇平(つじ・しょうへい)1998年12月22日、愛知県豊橋市生まれ。22歳。小2の時、湖西市に転居。浜松商高1年でアーチェリーを始めた。近大に進学し、4年の時に全日本学生男子王座決定戦で団体戦優勝に貢献した。公式戦の自己ベストは670点。168センチ、58キロ。家族は両親。血液型A。

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