谷津嘉章が41年ぶりの「すごいヤツ」宣言 聖火リレー完走し義足で再デビュー…金曜8時のプロレスコラム

栃木1日目第1区間の「史跡足利学校」入徳門前で聖火ランナーを務めた谷津嘉章(代表撮影)
栃木1日目第1区間の「史跡足利学校」入徳門前で聖火ランナーを務めた谷津嘉章(代表撮影)

 プロレスラーの谷津嘉章(64)が41年にわたるオリンピックへのわだかまりを払拭し、義足でのプロレス再デビューをあらためて誓った。日本がボイコットした1980年モスクワ五輪のレスリング日本代表で「幻の金メダリスト」と呼ばれた谷津が3月28日、東京五輪の聖火リレーで栃木県足利市を走った。

 1区9人目を務めた谷津は、19年に糖尿病のため右足を切断しており、アスリート用の義足を付けて200メートルを完走した。「義足でもきれいに走れるというのをアピールしたかった。モスクワ五輪への区切りが付けられました」とコメントした。

 41年前に五輪への区切りは付けていたはずだった。アントニオ猪木にスカウトされ新日本プロレスに入団。80年10月23日の会見で五輪代表の赤いブレザーを着て「すごいヤツ(谷津)になります」と宣言した。12月29日に米ニューヨークの殿堂MSG(マジソン・スクエア・ガーデン)でのデビュー戦(カルロセ・ホセ・エストラーダに勝利)は81年元日のテレビ朝日「新春プロレススペシャル」でゴールデンタイム中継された。

 同年6月24日に東京・蔵前国技館大会で猪木と組んでスタン・ハンセン、アブドーラ・ザ・ブッチャー組と日本デビュー戦。流血惨敗という苦杯を喫し、レスリング関係者から「帰ってこい」と言われたが、この試合もテレビ朝日「水曜スペシャル」でゴールデン生中継され、プロとしては悪くはない破格のデビュー戦だった。

 そこから、維新軍、ジャパンプロレス、全日本プロレス、SWS、社会人プロレス、WJ、DDTなど流転の人生を送ってきたが、聖火ランを完走し、モスクワ五輪に真の区切りをつけた今、義足レスラーとして再出発する。「こうなったら41年前に戻った気持ちでプロレスに向き合おうと思います」

 昨年は聖火リレーが中止になり、気持ちを切り替えてDDTの6月大会での復帰を宣言したが、コロナ禍で大会は無観客開催となり、谷津の出番はなくなった。今年はDDTがノアなどとの合同興行「サイバーファイト・フェスティバル」を6月6日にさいたまスーパーアリーナで開催する。聖火ランと同じく昨年の流れをやり直すならば、義足レスラーのデビュー戦はこのビッグマッチが焦点となる。2日の19時に配信予定のYouTubeチャンネル「義足の青春」(おりゃチャンネル)では聖火リレーの模様を自らリポートする。(酒井 隆之)

コラムでHo!とは?
 スポーツ報知のwebサイト限定コラムです。最前線で取材する記者が、紙面では書き切れなかった裏話や、今話題となっている旬な出来事を深く掘り下げてお届けします。皆さんを「ほーっ!」とうならせるようなコラムを目指して日々配信しますので、どうぞお楽しみください。

格闘技

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請