照ノ富士、大関復帰口上に四字熟語なし 平幕から再昇進44年前魁傑と同じ「謹んでお受けいたします」

大関再昇進の伝達を受ける照ノ富士(中央)と伊勢ケ浜親方夫妻 (代表撮影)
大関再昇進の伝達を受ける照ノ富士(中央)と伊勢ケ浜親方夫妻 (代表撮影)
15年5月、大関昇進の伝達を受ける照ノ富士(左)
15年5月、大関昇進の伝達を受ける照ノ富士(左)

 日本相撲協会は31日、東京・両国国技館で夏場所(5月9日初日・両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を開き、春場所で3度目の優勝を飾った照ノ富士(29)=伊勢ケ浜=の大関再昇進を満場一致で承認した。平幕以下からの返り咲きは魁傑以来44年ぶり。照ノ富士は、都内の伊勢ケ浜部屋で行われた伝達式で「謹んでお受けいたします」と短い口上に覚悟を示した。昨年秋場所後の正代以来の昇進で、来場所からは4大関態勢となる。

 照ノ富士は、膝立ちのまま使者を迎えた。高島理事(元関脇・高望山)と同じ伊勢ケ浜一門の浅香山審判委員(元大関・魁皇)から満場一致の推挙が伝えられると、そのまま両手をつき口上を述べた。「謹んでお受けいたします。本日は誠にありがとうございました」。6年前は正座で臨んだ。両膝に古傷を抱える今は春場所の激闘もあり、その姿勢が精いっぱいだった。

 21場所ぶりに戻ってきた大関。44年前に平幕から再昇進した魁傑と同じ口上だった。15年夏場所後の昇進時では「今後も心技体の充実に努め、さらに上を目指して精進いたします」と述べた。師匠・伊勢ケ浜親方(元横綱・旭富士)らと相談して決めたという2度目の覚悟。「前回と気持ちは変わらないので」と語った。

 両膝の手術や糖尿病などを乗り越え、序二段から奇跡の復活劇。前回の大関時代は高級車で場所入りするなど華やかだった生活も、番付降下後は地方場所で行司らと同じ部屋で眠り、支度部屋では新弟子と並んで取組の準備をするものに変わった。師匠に何度も引退を直訴した頃を振り返り「まさかこうやって結果が出るとは」と感慨深げ。伊勢ケ浜親方も、弟子の返り咲きに「最高じゃないですか」と、しみじみ語った。

 次に目指すは、最初の大関昇進後に果たせなかった横綱への夢だ。「経験したことのないところもあるし、経験してみたい気持ちもある。上を目指して頑張りたい」。何より一度地獄を見たことで「今は相撲が大好き」と改めて気づいた楽しさもある。夏場所からは4大関時代。横綱候補に名乗りを上げる。(大谷 翔太)

 ◆照ノ富士に聞く 右四つ「もっと強く」

 ―今の心境は。

 「改めて、元の地位に戻ったと実感しています」

 ―前回の伝達式との違いは。

 「前はそのまま素直にうれしく思っていた。今はやっとたどり着いたかなとホッとしている」

 ―理想の相撲や課題は。

 「復帰してから一つのことしか、できない自分なので。右四つで前に出て寄っていく形をもっと強くしていきたい」

 ―妻・ドルジハンドさんにもいい報告ができた。

 「苦しい思いさせてきたので、だからこそこれから、いい姿を見せて、幸せにしてあげたいと思う」

大関再昇進の伝達を受ける照ノ富士(中央)と伊勢ケ浜親方夫妻 (代表撮影)
15年5月、大関昇進の伝達を受ける照ノ富士(左)
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