【シュミットのベルギー便り】コロナ禍代表活動見送り…リーグ戦残留へ逆境乗り越える

ハイボールをキャッチするシュミット(現地時間3月5日、シャルルロワ戦(C)STVV)
ハイボールをキャッチするシュミット(現地時間3月5日、シャルルロワ戦(C)STVV)
私服姿のシュミット(本人提供)
私服姿のシュミット(本人提供)

 前J1仙台の日本代表GKシュミット・ダニエル(29)=シントトロイデン=が近況を寄稿する「シュミットのベルギー便り」第18回。3月17日に所属先の選手10人、スタッフ3人の計13人が新型コロナウイルス陽性判定を受けた。リーグ戦が延期され、日本代表活動(25日・韓国戦、30日・モンゴル戦)も参加できず。リーグ戦は30日現在15位で残り4試合。残留を死守すべく、守護神として逆境を乗り越えていく。

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 シントトロイデンGKのシュミット・ダニエルです。3月中旬に、選手、スタッフの複数人に新型コロナウイルスの陽性判定者が出たため、20日(現地時間)に予定されていたリーグ戦は延期となりました。チームがこういった状況となり、僕も日本代表の活動に参加することができなくなりました。日本で久しぶりに観客の前でプレーをすることをとても楽しみにしていたので残念な思いもありましたが、今は気持ちを切り替えて、リーグ戦に向けて準備を進めています。

 ベルギーリーグでは、今季シーズンを通してほとんど全ての試合が観客無しで行われています。観客が作り出す雰囲気、熱さを含めてプロサッカー選手として生きている実感を得られるのだと感じています。本当に当たり前だった事が当たり前じゃないという事を痛感する期間になっています。

 今季のリーグ戦は残り4試合となりました。チームは現在18チーム中15位。自動降格の最下位と勝ち点差が7、昇降格をかけたプレーオフに回る17位とは3差で残留争いの中にいます。今回、主力の中にも陽性判定を受けた選手たちがいるため、十分に練習ができない彼らのコンディション面の心配はあります。それでも、3月に行われたリーグ戦2試合は1分1敗であまり良くない流れ、試合内容だったので、一度仕切り直しができたとプラスに捉えて、次の準備へ向かっています。1勝すれば(残留争いで)ぐっと楽な状況になってくると思うので、目の前の試合に必勝の気持ちで臨みたいと思います。

 3月11日で震災から10年の節目を迎えました。まだ元の生活に戻れない人々や、取り戻せない、失ったものが多くあると思います。自分にできることは、サッカーを通して明るく良いニュースを届けていくこと。日本代表やW杯の活動は特に多くの人々が見てくれると思うので、宮城で育った自分が頑張っている姿を見せ続けていけるようにしたいです。古巣のベガルタも開幕から苦しい状況が続いていますが、きっかけをつかめば必ず浮上していけると信じて応援しています。お互い頑張っていきましょう。(シントトロイデンGK)

 ◆シュミット・ダニエル 1992年2月3日、米イリノイ州出身。29歳。米国人の父と日本人の母との間に生まれ、2歳で宮城に移住。8歳でサッカーを始め、東北学院中、高を経て中大に入学。10~12年は川崎の特別指定選手。14年に仙台に入団。2度の熊本への期限付き移籍を経て、16年に松本に期限付き移籍加入。17年に仙台に復帰。19年夏、ベルギー1部・シントトロイデンへ移籍。利き足は右。197センチ、88キロ。愛称は「ダン」。家族は妻、長女、次女。

 ◆今季のベルギーリーグ 18チームが2回戦総当りで34試合を戦う(レギュラーシーズン)。1~4位がプレーオフ(PO)を行い、2回戦総当たりでリーグ優勝と欧州チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ(EL)への出場権を争う。POはレギュラーシーズンで獲得した勝ち点の半分を持ち越した状態で開始。5~8位も同様にPOを行い1位は上位POの4位とEL出場権をかけて戦う。降格はレギュラーシーズンの18位が自動降格、17位は2部2位と入れ替えPOを行う。

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