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【センバツ】中京大中京・畔柳亨丞、疲労なんの魂の2安打完封

スポーツ報知
東海大菅生戦で完封した中京大中京・畔柳

◆第93回センバツ高校野球大会第9日 ▽準々決勝 中京大中京6-0東海大菅生(29日・甲子園)

 中京大中京(愛知)は畔柳亨丞(くろやなぎ・きょうすけ、3年)が散発2安打で今大会2度目の完封。明豊(大分)は智弁学園(奈良)を下した。30日は休養日で、準決勝は31日に行われる。

 畔柳は最後までマウンドに立ち続けた。2戦連続中1日での先発で、1週間500球以内の球数制限もある。5回終了時で6―0。それでも高橋源一郎監督(41)は完投を求め、エースは2安打完封という最高の結果で97年以来、24年ぶりの4強へ導いた。

 「球数は気になる部分もありますが、勝たないと意味がない。一球一球、魂を込めて投げるのが自分の持ち味です」と畔柳。高橋監督は「私たちは一戦必勝。相手の打力を考えれば、ひとつ流れがいくと5~6点は覚悟しなければなりませんから」と続投の理由を明かした。

 25日の専大松戸戦で9回完封。27日の常総学院戦では7回を投げた。畔柳は「体に疲労があって力みが消えたことが、投球の安定につながったと思います」と振り返る。初回に一球だけ出た148キロがこの日の最速。直球は140キロ前後が中心だったが、過去の2試合で何度も見られた抜け球は、ほとんどなかった。

 2回戦を逆転サヨナラで勝ち上がった東海大菅生に対し、9回は「ギアを上げた」と畔柳。それが裏目に出てボールが先行し、この回だけで29球を要した。3試合での球数は、計379球。31日の明豊との準決勝は121球が上限となり、高橋監督は「次は継投を考えなければなりません」と話した。

 「限られた球数の中で投げるだけ。打たせて取ることを心がける必要もあるかもしれませんが、いい形で決勝に行きたい」と畔柳。力強い直球で甲子園を沸かせるニューヒーローが、投球術という引き出しを求められる準決勝になった。(浜木 俊介)

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