【センバツ】智弁学園、8強!先輩巨人の岡本バット振り込んだプロ注目・前川が決勝打

スポーツ報知
3回2死一、三塁、智弁学園・前川が中前にポトリと落ちる勝ち越しの適時打を放つ(カメラ・二川 雅年)

◆第93回センバツ高校野球大会第8日 ▽2回戦 智弁学園5―2広島新庄(27日・甲子園)

 ベスト8が出そろった。智弁学園(奈良)は広島新庄を破り、優勝した2016年以来5年ぶりに準々決勝に進出した。今秋ドラフト候補の前川右京左翼手(3年)が3回に今大会初安打となる決勝打を放った。天理を含めて県勢2校が8強入りするのは44年ぶり。中京大中京(愛知)は最速151キロ右腕の畔柳享丞(3年)が7回1失点の好投で常総学院(茨城)を下した。初出場の京都国際は東海大菅生(東京)に9回逆転サヨナラ負けした。

 これまで何本も金属バットにヒビを入れた怪力を発揮した。3回、同点にしてなおも2死一、三塁。智弁学園・前川は詰まりながらも適時打を中前に落とした。「どんな形でもいいから魂で打とう、と。バットの根っこに当たってラッキーなヒットだった」。今大会初安打となる勝ち越し打を放つと、5回先頭では鋭く一、二塁間を破った。

 前川らは今冬、OBの巨人・岡本和真が使用した木製バットを小坂将商監督(43)を通じて譲り受けた。「感触がとてもいい」。そのバットなどを使って全体練習で1日1200スイング。練習後も数時間、室内で振り込んだ。努力が実り、2回戦で敗退した3年春の岡本和らの代を超える8強入りを決めた。

 生後3か月頃、前川は寝返りでベビーベッドから転落した。「泣き方がいつもと違って様子がおかしい」と不安になった両親が病院に連れて行くと、頭の中で出血していた。「2回手術した。生死をさまよった」と父・栄二さん(48)。幸い手術は成功した。野球を始めて丸刈りにすると手術跡が目立った。「初めはみんなから言われて嫌だった」が、強い心で高校通算31本塁打のドラフト候補に成長した。

 DeNA・安部スカウトは「高校生ではスイングがすごい。打球が速い」と舌を巻いた。それでも前川は「あまり調子は良くない。本来の打撃はできていない」と満足していない。佳境に入るセンバツで、今度は聖地に初アーチをかける。(伊井 亮一)

野球

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請