◆第93回センバツ高校野球大会(25日)
25日で出場全32校が登場した。今大会で目立った今秋ドラフト候補について、巨人・榑松(くれまつ)伸介アマスカウト統括スカウト部次長(44)に聞いた。
今大会は本塁打がなかなか出なかったように、投手のレベルが全体的に高く、好素材がそろっていました。その中でも、市和歌山・小園、天理・達、中京大中京・畔柳の3人が抜けた存在でした。
小園は投球センスがよく、試合状況に応じたり、打者の反応を見ながら投げることができていた。素材のよさに加え、試合に勝つための能力も兼ね備えています。達は193センチと大柄だけどバランスがよく、柔らかさもある。このままいけば、夏には150キロ出せるようになるでしょう。
畔柳は馬力があり、直球の質と力は去年の高橋(宏斗=中日ドラフト1位)と双璧。クローザーが先発してそのまま9回まで投げきったかのようなこの日の投球は見事。北海・木村、東海大相模・石田、明徳義塾・代木の左腕3人に、広島新庄・花田も目立ちました。
野手では、長打力が魅力の県岐阜商・高木と、攻守ともにプレーに柔軟性がある市和歌山・松川の両捕手に、三島南・前田のスピードとパワーを兼備したプレー、東海大相模・大塚の超高校級の遊撃守備が光っていました。
◆榑松 伸介(くれまつ・しんすけ)1976年5月27日、静岡・浜松市生まれ。44歳。浜松北高から青学大に進み、4年春に指名打者でベストナイン。アマスカウト、プロスカウト、GM補佐監督担当を歴任し、20年から現職。