久々の再会に改めて痛感 「一期一会」への思い

14年ぶりに訪れた沖縄・名護の球場は、すっかり様変わりして立派に
14年ぶりに訪れた沖縄・名護の球場は、すっかり様変わりして立派に

 3月23日に51歳になった記者が、40歳を過ぎて好きになった言葉がある。「一期一会」。40歳で以前勤めていた会社を辞め、41歳で報知新聞で仕事を始めた。10年余りの経験が、この四字熟語の重みを感じさせ、記者の生き方に影響を与えている。

 前職を辞した後、少なからずの人間が、記者の元を離れていった。入社時から面倒を見たつもりだった後輩の中には、挨拶すらしてくれない者もいた。反対にそこまで親しくないと思っていた人に助けられ、手を差し伸べてもらえた。報知新聞に来たのもそういった人の縁から。酸いも甘いも味わった末、一期一会が座右の銘的言葉になった。

 今年、2人のプロと再会した。2月、沖縄・名護で行われたプロ野球・日本ハムのキャンプを、報知新聞の記者になって初めて訪れた。コロナ禍でなかなか直接取材が出来ない中、札幌に戻る前日、小笠原道大ヘッドコーチと話ができた。

 ファイターズが北海道に移転してきた2004年、記者は以前の会社で担当を務めていた。その際、最も取材した選手の一人が、当時の主軸、小笠原だった。顔を覚えてくれていた彼に挨拶し、新しい名刺を渡して少し言葉を交わす程度だったが、当時と同じく一見強面も優しい目で「またお願いします」と頭を下げてくれた。15年以上の空白はあったが、再び関わりが結ばれたことが感慨深かった。

 J1の札幌には1年半ぶりにMF小野伸二が戻ってきた。19年のJ2琉球移籍後、沖縄キャンプで顔を合わせ、電話で取材したりもしたが、また一緒に仕事するとは想像もしていなかった。「また、よろしくです」。復帰が決まった直後に届いた何気ない一言も、記者の大きな喜びになった。

 記者という仕事柄、これまで数多くの人と出会った。一度きりの取材で終わった人もいれば、引退したり他チームへ移籍した後も交流が続く人も数多くいる。当然、知り合う全てと親しくなる訳じゃないし、二度と会いたくない人だって正直いる。だからといって読者に伝わらないような原稿は書きたくないから、その人となりを出来る限り伝えられるように、取材はしてきたつもりだ。せっかく縁あって出会ったのだから、お互いにいい時間だったなと思えた方がやっぱりいいでしょう。人と会うのもままならなくなった今だからこそ、なおさら「一期一会」の精神は大事にしたい。それが再会した時の笑顔につながると思っているし、間違っていなかったことは二人に会って確信できたから。(北海道支局・砂田 秀人)

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 スポーツ報知のwebサイト限定コラムです。最前線で取材する記者が、紙面では書き切れなかった裏話や、今話題となっている旬な出来事を深く掘り下げてお届けします。皆さんを「ほーっ!」とうならせるようなコラムを目指して日々配信しますので、どうぞお楽しみください。

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