【谷井孝行の目】競歩・川野将虎は「力みなく加速する技術的な感覚が大事になる」

男子20キロ競歩で競り合う川野(左)と高橋
男子20キロ競歩で競り合う川野(左)と高橋

◆陸上 全日本競歩能美大会(21日、石川・能美市日本陸連公認コース)

 男子20キロで、東京五輪50キロ代表内定の川野将虎(22)=東洋大=が1時間21分1秒の2位に入った。初優勝した五輪20キロ代表の高橋英輝(28)=富士通=とは中盤まで激しく先頭争いを見せ、6キロ付近では急激にペースアップして高橋を振り切り、単独トップに躍り出る場面もあった。

 ペース変動は競歩の醍醐(だいご)味。川野選手は、五輪本番へペースアップを試す意図があったのだろう。力んでスピードを上げると、後半歩型が崩れてしまうので、力みなく加速する技術的な感覚が大事になる。今回は後半失速したのが課題になったが、1キロ4分25秒前後で進む50キロのレースにおいても、10~15秒のペースアップは十分武器になる。今は本大会へ課題を見いだしていくべき時期。優勝できれば最高だったが、いいチャレンジだったと思う。

 私が銅メダルを獲得した6年前と比べても、50キロのレベルは年々上がっている。安定して歩くだけではなく、勝負どころで1キロ4分~4分10秒までペースを上げる力も必要。体力とスピードの両方が求められる。その点で今回、実戦を通して収穫と課題を得たことは、本大会へポジティブに考えていい。(15年北京世界陸上50キロ銅メダリスト、自衛隊コーチ)

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