【掛布論】秋広優人の打撃フォームは素晴らしい!「数年後には松井秀喜クラスになっていても驚かない」

スポーツ報知
秋広の打撃フォーム(連続写真)

 巨人のドラフト5位・秋広優人内野手(18)=二松学舎大付高=が15日、16日からの中日戦(バンテリンD)へ向け「最後のアピール」と気合を入れ直した。9日のソフトバンク戦(ペイペイD)以降の5試合で11打数1安打7三振。球団では1959年の王貞治以来62年ぶりとなる高卒新人開幕スタメンへ正念場を迎えている。スポーツ報知評論家の掛布雅之氏(65)=阪神レジェンド・テラー=は、スケールの大きいスイングを分析してエールを送った。

 まず感心するのが〈1〉の構えたときのバランスの良さだ。身長が2メートルもあるように感じない。小さい打者は威圧感を与えるために大きく見せることも必要だが、2メートルもあれば逆に小さく見せた方がいい。マウンドから大きく見えると穴が多く、投げやすさにもつながるからだ。

 〈2〉〈3〉は球に向かっていきながら、トップの位置をしっかりキープできている。ボールを見極める〈4〉では、軸足と踏み込む足の三角形がきれいにつくれている。欲を言えばトップの位置を前に出さずに我慢してほしい。〈3〉と〈4〉の間の一コマを見ないと分からないが、もう少し弓矢をきつく張る感じがあればいい。

 〈5〉のスイング軌道は素晴らしい。左肘を体の近いところに通し、バットのヘッドが体に巻き付く感じで出ている。〈6〉〈7〉の大きなフォロースルーは目を見張る。「後ろが小さく、前が大きく」という長距離打者のスイングだ。両肘の三角形が崩れていないのは、理にかなった体の使い方をしている証拠。最近はやや下から振り上げるスイングがはやりだが、秋広の場合は〈5〉の段階でもヘッドが立っているように、私たちと同じように振り下ろすタイプだ。

 下半身に目を移すと〈5〉で強く踏み込みながら〈6〉で踏み込む足を蹴り返しながら伸ばしている。この動きがコマのような鋭い腰の回転を生み出す。これから体幹が強くなれば、もっと振りも鋭くなるはず。まだ課題も多いが、数年後には松井秀喜クラスの打者になっていても驚かない。

 これほどの逸材を原監督がどう育成するか注目したい。控えならば、2軍で試合経験を積ませるのもいいだろう。ただ、私のような道もある。同じく下位のドラフト6位で入団した高卒1年目から1軍に帯同させてもらい、プロのレベルに早く慣れた。2軍を経験していないからか、1軍の野球を特別に難しいとか、壁を感じずに済んだ。秋広も新外国人が1軍に合流するまでは、1軍で英才教育を施す手があってもいい。

 ◆掛布雅之氏のプロ1年目 習志野(千葉)からドラフト6位で阪神入団。1974年3月18日の南海とのオープン戦(甲子園)で野崎から初安打。同21日の太平洋(現西武)戦では結婚式で欠場した藤田平に代わってスタメン出場し、東尾から2安打をマークした。当時の首脳陣からは「掛布は体が小さいし、まだ無理だ」と声が上がったが、金田正泰監督が「1年間、1軍の試合を見させて育てる」と開幕1軍入りを決断。ドラフト1位の佐野仙好と三塁の定位置を争い、83試合の出場で打率2割4厘、3本塁打、16打点の成績だった。

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