京口紘人、米デビュー戦「石頭」で3度目防衛 側頭部に被弾も相手が右拳痛め5回TKO

スポーツ報知
京口紘人

◆プロボクシング WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ 〇京口紘人(5回1分32秒 TKO)アクセル・アラゴン・ベガ●(13日、米テキサス州ダラス・アメリカンエアラインズセンター)

 WBA世界ライトフライ級スーパー王者・京口紘人(27)=ワタナベ=が、KO防衛で米国デビュー戦を飾った。同級10位アクセル・アラゴン・ベガ(20)=メキシコ=との3度目の防衛戦は、接近戦に応じるなど気迫で攻めた。5回にベガが京口の側頭部に右フックを当てた直後に拳を負傷し、レフェリーが止めてTKO勝ち。昨年11月に予定された防衛戦が新型コロナウイルス感染で中止となり、2019年10月以来の試合だったが、盤石の強さを見せた。戦績を15戦全勝(10KO)とした。

 日本人王者がまた1人、米国のリングで勝ち名乗りを受けた。「ナニワの“MAD BOY”(危ないヤツ)」とリングアナから紹介された京口は、誇らしげに手を上げた。

 1年5か月ぶりの試合。ベガが仕掛ける接近戦にアッパーやボディーで応戦。思わぬ結末は5回だ。右フックを京口の側頭部に当てたベガが顔をゆがめた。右拳を痛めた。王者が追いうちをかけると、レフェリーが試合を止めた。

 予想外の形の勝利に王者は「アメリカのリングで勝てて良かった。欲を言えば倒したかった」。手数は363発で、236発のベガを上回るも、4回までの採点で京口を支持したジャッジはいなかった。「ギリギリ合格点。ジャブが機能し、冷静に自分のペースを取り戻せた」と振り返った。

 昨年11月、自身の新型コロナ陽性で防衛戦は中止に。隔離生活中には「引退」が脳裏をよぎった。「いろいろなものが崩れ落ちたという気持ちになった」。だが多数届いた激励メッセージに「期待に応えたい」と、再び気持ちを奮い立たせた。

 不眠などの後遺症に悩まされながらも練習を再開。担当トレーナーが昨年12月でジムを去ったが、今回の遠征には日本ミニマム級王者・谷口将隆ら6人が帯同。ジム一丸で支えられた。現地の日本人会からは食材などの提供も受け「自分だけのボクシング人生じゃないと思った」と、競技への姿勢も変わっていった。

 昨年12月に父親・寛さんががんと診断された。試合後、ツイッターで「明日は闘病中の父が癌と戦う日 絶対に勝って下さい 神様どうか力を与えて下さい」(原文まま)と記し、「ファンと父親のために闘った」と米国での大一番の意義を明かした。

 昨年12月にエディー・ハーン氏率いる英興行大手『マッチルーム』と契約。京口は「僕のポテンシャルを認めてくれている」と新たなる戦場で戦い続ける覚悟を固めた。(谷口 隆俊)

 ◆京口 紘人(きょうぐち・ひろと)1993年11月27日、大阪・和泉市生まれ。27歳。12歳でボクシングを始める。大阪・伯太(はかた)高を経て大商大で主将を務め、2014年度国体成年の部ライトフライ級優勝。アマ戦績は52勝(8KO)14敗。16年4月にプロデビュー。17年7月、デビュー1年3か月の国内最速記録でIBF世界ミニマム級王座奪取(プロ8戦目)。2度防衛後、18年7月に返上。同年12月にWBA世界ライトフライ級王座獲得。身長162センチの右ボクサーファイター。

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