◆オープン戦 オリックス3―1巨人(13日・京セラドーム大阪)
“新方程式”リレーだ。まずはビエイラが2点ビハインドの7回にマウンドへ。テンポ良く2アウトを取ったところで四球を与えたが、太田にど真ん中へ152キロの剛球を投げ込み、三ゴロに仕留めた。最速は155キロ。パワーと制球力のバランスが取れ、状態の良さを披露した。
続く守護神候補の中川は8回から登板。2安打を浴び2死一、三塁のピンチを招いたが、最後は左打者の宜保を2ストライクから宝刀・スライダーで空振り三振。しっかり0点に抑え、オープン戦は3試合連続無失点とした。宮本投手チーフコーチは「(中川)皓太にしても問題ない。ビエイラも制球力の課題がまとまってきた」と、救援陣の順調さにうなずいた。
今シーズンの勝利の方程式は守護神に中川を置き、7回・高梨、8回・デラロサでつなぐプランがあった。だが、デラロサが4日に左足小指の骨折により離脱。そこで、来日2年目のビエイラにセットアッパーを託す可能性が高くなった。
この日先発した戸郷が100球前後の6回メド、ビジターでビハインドの展開になったため7、8回でビエイラ、中川を投入した。宮本コーチは「リードしているところであれば8回、9回を2人でいきたいなと思っている。実戦向きのリレーという感じになってきた」と説明。7回に高梨が加わり、ビエイラ、中川への必勝リレーが見えた。
離脱中のデラロサはブルペン投球を再開。開幕に間に合う可能性も浮上した。戻ってくれば、基盤はよりしっかりする。他、大竹や鍵谷らが方程式を支える。昨季は宮本コーチを筆頭に投手陣全員が「ワンチーム」となり勝利をたぐり寄せた。今年もピッチャー陣の個性を引き出し臨機応変に対応していく。(玉寄 穂波)