安政の大地震で揺れ動く江戸幕府 NHK大河「青天を衝け」の次回見どころ

NHK大河ドラマ「青天衝け」の第5回で怒りの形相を見せる竹中直人
NHK大河ドラマ「青天衝け」の第5回で怒りの形相を見せる竹中直人

 NHK大河ドラマ「青天を衝け」(日曜・後8時)の第5回は「栄一、揺れる」。俳優の吉沢亮(27)が演じる実業家・渋沢栄一が大地震に見舞われる。1855年11月の「安政の大地震」だ。

 大災害が政権に与えるダメージの大きさは、江戸の世も同じのようだ。ドラマでは江戸幕府内で攘夷派と開国派がすったもんだの真っ最中。攘夷派の急先鋒・徳川斉昭(竹中直人)が鼻息荒く中枢にかみついているが、その図式にも影響が及びそうだ。

 一方、栄一が過ごす埼玉・深谷にも「ぺるり」(ペリー)の来航は伝わってきており、地方の農村にいる若者の愛国心も刺激される。これまでほとんど接点のなかった“深谷編”と“江戸編”が近づいていく。

 前回(7日放送の第4回)では興味を引く場面があった。農家で栽培した藍を取りまとめ、染料を作る渋沢家。栄一は藍の出来栄えを大関、関脇、小結、前頭…と格付け、相撲のように「番付表」を作成。全農家が集まった場で発表したのだ。横綱はおらず、トップの大関に選ばれたのは若い農家。そして、平幕になってしまったのはコワモテのベテラン農家だった。一触即発の事態…。だが、コワモテが大関の若者に「俺にもいい肥料を教えろ!」と奮起して一件落着した。

 歴史的偉人には有名なエピソードがつきもの。父親の葬式で位牌に焼香を投げつけた織田信長、主人(信長)の草履を自分の懐で温めた豊臣秀吉など、一般人がマネできないような伝説が残っている。あまり“知られていない偉人”渋沢の逸話には何があるのだろう?と気になっていた。農民に始まり、東京電力や東京ガスなど500の会社設立に関わった大経営者の人生の、いわば夜明け前。ドラマ序盤を見ながら「このくらいなら自分にもできるはず」などと思いながら、若き栄一の運命の分岐点を探しながら見ている。

 番組関係者によると「番付表」の存在は実話だという。「番付表」によって、農家の競争意識も高まり、良質の藍が生まれた。渋沢が「資本主義の父」と呼ばれた由縁を感じることができた。時代劇ファン、女性層、ネット層に限らず「松下幸之助」「本田宗一郎」など立志伝が好きなサラリーマン層にも響きそうだ。

 第4回の世帯視聴率は15・5%。初回から4・5ポイント下がってはいるが、それもいつものこと。前作「麒麟がくる」の第4回は初回のマイナス5・6ポイント。さらに前作「いだてん」では同じくマイナス3・9ポイントだった。小さな起承転結を繰り返しながら、一年を走る大河ドラマ。数字の推移に一喜一憂せず、クライマックスを待ちたい。(NHK担当・浦本 将樹)

※視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区

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