大仁田厚、ポーゴさん追悼しケニー・オメガに本物の爆破マッチを…金曜8時のプロレスコラム

米CZW参戦時の大仁田厚
米CZW参戦時の大仁田厚

 米国のプロレス団体AEW(オール・エリート・レスリング)が7日(日本時間8日)に米フロリダ州ジャクソンビル・デイリーズプレイスで開催したPPVマッチ「REVOLUTION」のメインイベントで、AEW世界王者のケニー・オメガ(37)とIWGP USヘビー級王者のジョン・モクスリー(35)によるAEW世界戦が、有刺鉄線電流爆破デスマッチとして行われた。

 この試合前に電流爆破デスマッチの創始者である元参院議員の大仁田厚(63)のビデオメッセージが流された。「電流爆破を団体最高峰の世界王座を賭けてやるというのは光栄。米国が電流爆破という試合形式を認めてくれたことに敬意を表したい」。大仁田はAEWから「立会人」としてオファーを受けながらキャンセルしたこを自ら明かしていたが、それはウソではなく本当だった。

 ビデオメッセージが認定宣言のようになり、大仁田が米国でも電流爆破デスマッチのレジェンドであることが立証された形だ。ケニーは新日本プロレスでIWGPヘビー級王者になる前は、DDTに来日するなど、メジャーよりも自由なインディー団体が大好きだった。モクスリーは大仁田をリスペクトしており、革ジャン、タンクトップ、ジーズンズで試合をしているのはそのオマージュだ。大仁田は2017年8月5日(同6日)に米のハードコア団体CZW(コンバット・ゾーン・レスリング)で米国初の電流爆破デスマッチを行っているが、今回はAEWが独自の爆破マッチを考案して実施した。

 ロープがあるリングに有刺鉄線と小型爆弾が巻き付けられ、コーナーには有刺鉄線ボード、場外には地雷、公認凶器の有刺鉄線電流爆破バットも用意され、大仁田のデスマッチを完全に模倣。ケニーが勝ったが、映像を見る限り、大仁田が展開してきた爆破マッチの衝撃波から比べるとやや迫力不足だった。大仁田も「あれじゃケニーも残念がってることだろう。コロナが落ち着いたら、俺がAEWに乗り込んで電流爆破をやってもいい」と話した。

 大仁田が「立会人」としての渡米を断念したのは、コロナ禍の影響で帰国後に2週間の自主隔離が求められ、出場予定の21日の試合に出られないため。その試合とは、ライバルだったミスター・ポーゴ(関川哲夫さん、2017年に66歳で死去)が設立したWWSの群馬・伊勢崎市第二市民体育館大会。大仁田はメインイベントで、マグニチュード岸和田、高瀬直也と組んでグレートポーゴ、藤田ミノル、X組とストリートファイト有刺鉄線ボード6人タッグデスマッチで対戦する。

 「ポーゴさんへの義理立ては外せないから」と大仁田は米国でのVIP待遇を断った。ポーゴさんとの伝説の「有刺鉄線バリケードマット地雷爆破デスマッチ」(1991年5月6日・大阪万博お祭り広場)から今年で30年となる。当時、リングサイドで取材したが、あの地雷爆破の衝撃波は、数々の爆破マッチの中で最高だったと言える。ポーゴさんを追悼して、米国に本物の爆破マッチを届ける。「引退したのにまだやってるのか」との批判は尽きないが、大仁田の使命はありすぎるほどあるのも、これまた事実だ。(酒井 隆之)

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