【五輪の友】岡田久美子が7連覇を逃し「ホッとした」理由…競歩20キロに到来した“2強”時代

スポーツ報知
岡田久美子

 「ホッとした」。そう言った岡田久美子(29)=ビックカメラ=のつぶらな瞳には、みるみる涙がたまった。日本選手権競歩20キロ(2月、神戸)で2位となり、7連覇を逃した直後だ。連覇を阻んだのは21@細野歳の藤井菜々子(エディオン)。練習をともにする伸び盛りの後輩に「強さを認めて、素直におめでとう、と言えた」と、優しいまなざしを向けたのも印象的だった。

 16年リオ五輪では、女子競歩で日本勢唯一の代表として20キロに出場し、16位。当時は代表合宿でも“紅一点”で「初めは男ばっかりだな~って感じだったけど、今は慣れた。洗濯も一緒に洗いますし(笑い)。ただ、取材の時にちゃんとお化粧したり、女子を忘れないようにしています」と語っていたのを覚えている。願い続けてきたのは、メダル常連の男子に負けない女子のレベルアップ。19年には日本記録もマークし、名実ともにトップを歩いてきた。

 そこに台頭してきた新星が、日本陸連が若手を重点強化する「ダイヤモンドアスリートプログラム」出身の藤井。19年ドーハ世陸では、6位の岡田に次ぐ7位でダブル入賞を飾っていた。公式戦で岡田が藤井に敗れるのは、今回が初めて。もう一人で引っ張らなくてもいい―。連覇ストップが告げたのは“2強”時代の到来。「変に自分を追い込んでいた。どこかプレッシャーを感じていた部分もあった」と、岡田は本音を口にした。

 今夏の東京五輪では、ともに20キロ代表に内定済み。岡田が「(藤井の)強さは全部じゃないですかね。才能があるのにおごらず、貪欲に強さを求める姿勢を感じる」と称賛すれば、藤井も「たまたま勝てたのであって、岡田さんは一枚も二枚も上だと思う。いいライバルとして、もっと競歩界を盛り上げていきたい。五輪でもいい勝負ができたら」と応じた。刺激しあって競う先には、日本女子競歩初の五輪メダルが待っている。

 ◆細野 友司(ほその・ゆうじ)1988年10月25日、千葉・八千代市生まれ。32歳。早大を経て2011年入社。サッカー担当を経て、15年から五輪競技担当。16年リオ五輪、18年平昌五輪を現地取材した。夏季競技は陸上、バドミントン、重量挙げなどを担当し、冬季競技はジャンプをはじめとしたノルディックスキーを担当。

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