レスリングで日本が五輪出場枠を獲得していない10階級は、4月のアジア予選(9~11日、カザフスタン・アルマトイ)に挑む。2位以内で枠を獲得し、日本協会の規定により代表に決まる。枠を得られなかった階級は、5月の世界最終予選(6~9日、ブルガリア・ソフィア)に回る。女子50キロ級で元世界女王の須崎優衣は「絶対にアジア予選で勝って、五輪出場を決めたい」。男子57キロ級で16年リオ五輪銀メダルの樋口黎も「一発で決めたい」と力を込める。
すでに代表決定の8階級は金メダル候補が名を連ねる。女子57キロ級の川井梨紗子は、五輪4連覇の伊調馨とのプレーオフを制して乗り込んだ19年世界選手権で優勝。「2人で一緒に」と、励まし合ってきた62キロ級の妹・友香子との姉妹金メダルが期待される。4月のアジア選手権(13~18日、アルマトイ)で1年2か月ぶりの実戦に臨む予定だ。
グレコローマンは60キロ級世界王者の文田健一郎がエース。リオ大会銀メダルの太田忍を破って決めた初五輪で、84年ロス大会(52キロ級・宮原厚次)以来37年ぶりのグレコ金を目指す。男子フリーは65キロ級の乙黒拓斗。スピードを生かした攻撃的なレスリングで、18年世界選手権で日本男子最年少となる19歳で頂点に立った。