船木誠勝とケンドー・カシンの初一騎打ちに見たプロレスラーは50代をどう生きるか…金曜8時のプロレスコラム

マスクを脱いで逆転勝利したケンドー・カシン(右は船木誠勝)
マスクを脱いで逆転勝利したケンドー・カシン(右は船木誠勝)

 3日、東京・後楽園ホールで船木誠勝(51)とケンドー・カシン(52)の初の一騎打ちが行われた。船木のデビュー36周年記念日である3月3日にようやく実現したシングルマッチ。日本武道館では女子プロレス界の盟主、スターダムの10周年記念興行「ひな祭り ALLSTAR DREAM CINDERELLA」が開催されたが、同世代記者として後楽園ホールのバルコニーから“一見年齢不詳”対決を見届けた。

 両雄は青森出身の同学年で、新日本プロレスの同門だが、中学卒業と同時に1984年に15歳でプロレスラーになった船木と早大アマレス部から92年に新日本に入団したカシンとは8年違いの先輩後輩の関係。だがカシンが入った頃、船木はUWFで大成し、藤原組のエースだった。

 ともに総合格闘技に挑戦し、紆余曲折あってプロレスに帰ってきた。3年前の2018年6月3日に、全日本プロレスの兵庫・神戸サンボーホール大会で船木のデビュー33周年記念試合が行われ、その6人タッグにカシンを指名。「自分と同学年、同じ青森出身で総合格闘技の試合もしているという共通点がある」と四半世紀を経てライバルとして意識した。

 その後、3年のすれ違いを経て、今回、初代タイガーマスクの佐山サトル(63)が主宰する「ストロングスタイルプロレス」で初の一騎打ちとなった。グラウンドで腕ひしぎ十字固めや三角絞めなど、関節技でのリアルなロープブレークで緊迫感のある展開を見せていたが、最後は船木がハイブリッドブラスターからスリーパーで絞め上げると、カシンがマスクを脱いでエスケープ。だがその下には別のマスクをかぶっており、あっけにとられる船木を丸め込んでカシンの勝利(11分9秒、首固め)。

 船木は「オーバーマスク? マスカラスみたいですね」と苦笑し「まだまだ、これが始まりのような気がします。自分らの試合は、昭和スタイルなんでお客さんがどう見たのかな」とコメントした。愚直な二枚目キャラが若い頃のままの船木と、マスクをかぶることで人を食った奇想天外な行動に走るカシン。対照的なスタイルは何歳になっても変わらないだろう。50代になってもそれが許されるのがプロレスラーの特権。新日本では、同い年の鈴木みのると永田裕志が独特な抗争を続けている。とことん50代を謳歌してほしい。(酒井 隆之)

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