初勝利の鹿島 涙からの再出発、GK沖が呼び込む ルヴァン杯

 ◇ルヴァン杯1次リーグ1節▽鹿島3―0鳥栖(3日・カシマスタジアム)

 鹿島のGK沖悠哉が目指す守護神像に一歩近づいた。1点リードで迎えた後半3分、PKを右に飛んで失点を阻止。「去年からJリーグに出させてもらって、なかなかPKを止める機会はなかった。ここは止めるという気持ちが強かった」とガッツポーズを繰り出し、その後チームの2得点を呼び込んだ。ザーゴ監督も「その後チームが自信をもって試合運びができた」とたたえた。

 昨季最終節のC大阪戦。勝利すれば今季ACL出場権を獲得する可能性があったが、1―1の引き分け。沖は1対1をストップするなど仕事したが、勝利に結びつかず、ピッチで涙を流した。「勝たないといけない状況、注目される試合で勝敗を決めるのはGKだと思っている。今日はGKの差で、相手は引き分けにもっていったなという感じがする」。力不足を痛感させられ、「勝たせられるGKになりたい」と心底思わされた。

 迎えた今季、リーグ開幕の清水戦では先制しながらも、つたない試合運びで3失点の逆転負けを喫した。クラブ創設30周年の節目で、タイトル奪還は義務というべきシーズンの出だしは最悪。チームとして前進していくためには、ルヴァン杯開幕節の勝利は是が非でも必要だった。ところが、後半開始早々にPKを献上。開幕戦の悪夢がよぎる中、豊田陽平が放ったこん身のシュートを、沖がはじき出したのだった。

 「PKのあそこのシーンだけを見れば自分をピックアップされがちですが、それまでには審判に抗議する時間を作ってくれたり、止めるにはいろんな要因が重なってくる。自分だけの力だけじゃなくみんなの力だと思います。試合中にガッツポーズすることはなかなかないけど、自分にとっては大きかった」。

 PKストップ後、チームはチャンスを仕留め、鳥栖を突き放した。公式戦2試合目にして、初勝利を収めた。GKが得点することはめったにないが、得点と勝利を呼び込むことはできる。そんなPKストップ。沖が、また大きくなった。

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