自転車・梶原悠未 「トイレアタック」だって練習になる…リレーコラム

梶原悠未
梶原悠未

 昨年2月の世界選手権オムニアムで初の金メダルを獲得してから、約1年がたちました。最近は毎日の練習で「アルカンシェル(世界一の称号)」ジャージーを着る自分の姿も見慣れてきたかな…。世界チャンピオンになったことで注目され、これまで以上にプレッシャーを感じたし、焦りや不安が大きくのしかかってきました。でも、この1年で不安を自信に変えることを意識したことで、気持ちの切り替えの速さが身についたように感じます。

 1月に沖縄での日本代表合宿に参加しました。約3週間、暖かい地で持久力を徹底的に鍛えました。男子7人、女子3人、計10人のチームでロードトレーニングを毎日行い、1日120~160キロこぎ続けました。長い距離をこいだので、合宿後の練習では強度の高いトレーニングをこなせる量が増え、練習の質が上がったと感じます。

 ロードトレでは度々、「トイレアタック」という動きを取ることがあります。約4時間かけてこぎ続ける中で約1・5リットルの水分を取るため、トイレにも行きたくなる。しかし、“こぎ続ける”のは決まりなので、チームはトイレ休憩で止まりません。そこでトイレに行く人は上り坂でチームから抜け出すと、アタックを仕掛けて先攻し時間を稼ぐ。トイレを終えると再びアタックを仕掛けて集団に合流。この一連の動きを「トイレアタック」と呼んでいて、きつい分、覚悟を決めて行います。このロードトレでは、トイレすら練習になるのです。

 4月にはネーションズ・カップ(22~25日、英国)に出場を予定しています。昨年の世界選手権以来となる国際大会に挑みますが、この1年でどれだけ自分が成長し、世界と戦えるのか確かめたい。まずはそこに照準を定めて準備していきます。

 ◆梶原 悠未(かじはら・ゆうみ)1997年4月10日、埼玉県生まれ。23歳。埼玉・筑波大坂戸高、筑波大を卒業、同大大学院在学中。1歳から中学3年まで競泳選手。高校1年で競技を始め、2015年のアジア選手権ポイントレースなどで5冠。17年のW杯オムニアムで日本勢初優勝を飾り、通算4勝。昨年の世界選手権で日本女子初の金メダルを獲得し、東京五輪代表入り。家族は両親と弟。155センチ、56キロ。

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