日本代表を導く外国人指導者たち 過去には64年東京五輪サッカー代表のクラマーコーチら

スポーツ報知
女子フルーレ団体日本代表とフランク・ボアダンコーチ(中央)

 世界クラスの技術を伝える伝道師たちも、また東京五輪を待ち望んでいる。日本における各競技の有力外国人指導者を紹介する。

 自転車トラック種目 グリフィンコーチ

 昨年の世界選手権オムニアムで梶原悠未(23)が日本女子初の金メダルを獲得した。ニュージーランド人のクレイグ・グリフィン・コーチ(57)は強豪・米国代表のコーチを務め、13年からカナダの中距離コーチを務めると、16年リオ五輪ではカナダ女子チームパシュートを銅メダルへ押し上げた。19年に日本代表中距離コーチに就任。30年以上の指導歴を誇り、選手が持つ能力の見極めにたけている。梶原のパワーやスピードなど、潜在能力を評価した上でレースでの「判断力」の向上を図ってきた。

 フェンシング女子フルーレ ボアダンコーチ

 18年のアジア大会団体で初の金メダルを獲得。昨年は男女6種目で唯一、団体の五輪出場枠をつかんだ。17年に就任したフランス人のフランク・ボアダン・コーチ(48)は96年アトランタ五輪銅メダリストで、引退後は母国で男子代表コチなどを歴任し、16年リオ五輪で銅メダルに導くなど、世界屈指の手腕だ。日本女子は個人・団体を通じて五輪表彰台はなく「『外国人が強い』との固定概念を持っている」と指摘。小柄な日本選手のスピードに着目し、「これなら戦える」と選手たちに説いて、戦う姿勢を養ってきた。

 ホッケー男子 アイクマンHC 

 18年アジア大会で日本代表「サムライジャパン」は、女子代表「さくらジャパン」とともに初の男女アベック優勝を果たした。17年、オランダ人のシギ・アイクマンHC(61)は09~11年以来、異例の再登板。母国のクラブでの指導経験を生かし、日本の強みであるスピードに加え、欧州式の守備やポジショニングを取り入れた。日本文化の勉強にも熱心に励み、日本選手の考え方にも理解が深い。68年のメキシコ市大会以来、53年ぶりに出場する五輪で成果を示す。

 バスケットボール女子 ホーバス監督 

 19年のアジア・カップで4連覇を達成。準決勝でオーストラリア、決勝で中国といずれも世界ランクで格上を倒し、男女を通じて日本初の五輪金メダルへ自信を深めた。17年に就任した米国人のトム・ホーバス監督(54)は、10年からWリーグの強豪・JX(現ENEOS)で指導者となり、16年リオ五輪ではコーチとして8強に貢献した。日本語も堪能で選手の個性に合わせた細かな指導に定評がある。現役時代にはNBAでのプレー経験もあり、多様な戦術も持ち合わせる。

 ハンドボール男子 シグルドソン監督

 1月の世界選手権で24年ぶりの1次リーグ突破。出場32チーム中、19位という「彗星(すいせい)ジャパン」の奮闘は話題を集めた。アイスランド人のダグル・シグルドソン監督(47)は15年に国際連盟による世界最優秀監督賞に輝き、16年リオ五輪でドイツ代表を銅メダルに導くなど世界的な名将だ。17年の就任後、88年ソウル大会以降、五輪出場のない日本の「経験の少なさ」を指摘。海外への長期遠征を組むなど、さまざまな強化策を打ち出した。現役時代に日本リーグの湧永製薬(00~03年)でプレーした経験から日本人の考え方も熟知している。

 ◆過去の五輪で実績を残した主な外国人指導者

 ▼デットマール・クラマー(ドイツ)=サッカー 1960年に来日し、日本代表で初の外国人コーチに就任。64年の東京五輪で8強入りに貢献。「日本サッカー界の父」と称される。

 ▼フィリップ・トルシエ(フランス)=サッカー 母国のクラブチームや、アフリカの複数の代表チームを率いた後、98年に日本代表監督に就任。五輪代表監督も兼任し、00年シドニー五輪では8強。02年日韓W杯では初の決勝トーナメント進出に導いた。

 ▼オレグ・マツェイチュク(ウクライナ)=フェンシング 03年に来日し、日本代表のフルーレコーチに就任。15年からは同種目統括コーチを務める。08年北京五輪の個人、12年ロンドン大会の団体で銀メダルを獲得した太田雄貴(現・日本協会会長)らを育て上げた。

 ▼フレデリック・マニェ(フランス)=自転車 現役時代は世界選手権男子ケイリンで95年から3連覇。引退後、01年に国際連盟が管轄のワールドサイクリングセンターのHCを務めた。07年に来日し、日本代表監督に就任。08年北京五輪同種目で日本勢初の表彰台の永井清史らを養成し、競技発展に貢献した。

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