【森永卓郎の本音】仮想通貨の本質は

スポーツ報知
森永卓郎さん

 仮想通貨の価格が暴騰している。例えば、ビットコインは、昨年3月の底値と比べて8倍以上に値上がりしている。当初は、仮想通貨が一般の決済手段として使われるようになるとの見方もあったが、これだけ価格変動が大きいと、とても通貨としては使えない。だから最近は、仮想通貨ではなく、暗号資産と呼ぶ場合も増えてきた。しかし、私は、仮想通貨は資産でもないと考えている。

 例えば、株式が紙くずになると言われるが、株式はそれを発行する会社が所有する不動産や預金といった資産の裏付けを持っている。紙切れと言われる紙幣も、日銀が保有する国債や株式といった資産の裏付けを持っている。ところが、仮想通貨には、そうした裏付けが一切ないのだ。

 それでは、なぜ仮想通貨に価格が付き、値上がりするのか。それは、仮想通貨を対象とした投機が行われているからだ。誰も、仮想通貨を使おうと思って買っているのではなく、値上がり益を得ようとして買っている。つまり、マネーゲームが行われているのだ。その意味で仮想通貨の本質は、「ギャンブル」だと言える。

 ビットコインなどで使われているブロックチェーン技術では、取引の正当性を担保するために、検証のための膨大な計算作業が必要になる。その過程でコンピューターが消費する大量の電力は、環境破壊だ。他の決済手段でも、エネルギー消費は大きいという批判もあるが、仮想通貨は決済手段ではなくギャンブルだ。

 だから今、法的位置づけが曖昧な仮想通貨をきちんとギャンブルと位置づけ、所得税とは別に公益のための負担を課すべきだろう。競馬にしろ、競輪にしろ、公営ギャンブルには、同様の措置が取られている。それは、刑法の賭博罪が適用されないための免罪符でもあるのだ。(経済アナリスト)

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