大久保嘉人、C大阪復帰即1号。逆境が似合う点取り屋の“デビュー”を待ちわびて…

前半42分、先制ゴールを決めたC大阪・大久保嘉人(左端)はチームメートとともに笑顔でポーズを決める(カメラ・二川 雅年)
前半42分、先制ゴールを決めたC大阪・大久保嘉人(左端)はチームメートとともに笑顔でポーズを決める(カメラ・二川 雅年)

 ちょうど3か月前。FW大久保嘉人の声は、沈んでいた。リーグ5試合以上を残して、東京Vを退団することを決めていた。

 夏頃までに引退する覚悟でいたこと。川崎でホットラインを築いたMF中村憲剛の引退を聞き、「憲剛さんの分までプレーする」と決断したこと。それでも、珍しく弱音が口をついた。「移籍先を探してもどうなるか分からない。俺みたいな年寄りは、なかなか決まらんやん。(決まるのは)最後の最後やん」。

 「選手生活の最後はセレッソで」。プロの門をたたいた“古巣”に15年ぶりに復帰した。38歳。昨季はJ2で無得点だった。「なんで獲得するんだ」。当然、サポーターからの批判も耳に入った。重なるのは、2013年に神戸から川崎に加入した時のこと。当時も「もう終わった選手」と非難された。それでも「自信を持て」とノートに記し、自身を鼓舞した。迎えたホーム開幕戦。左足で初得点を決め、3年連続得点王への契機とした。

 昨年12月に行われた中村の引退セレモニー。大久保は「辞めた後は、一緒に歌手デビューしようかと話している。まずは路上ライブから」と言った。美声を聞いたことをあるが、どうやらまんざらでもないらしい。今年1月。私は芸能担当に異動した。「協力できることがあればなんでも」と話してくれた点取り屋に、今度は“新人歌手”としての取材でお世話になろうと思っていた矢先、衝撃の復帰弾。逆境が似合う38歳は次節の古巣・川崎戦に向け、「まだまだなんでね。等々力に帰れるのもうれしいし、楽しみ」と笑った。2人の歌手デビューは、もう少し先の楽しみにしておこうと思う。(田中 雄己)

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