◆明治安田生命J1リーグ ▽第1節 横浜M0―2川崎(26日・等々力)
明治安田生命J1リーグが26日、4年連続4度目となる金曜開催で29年目のシーズンが開幕した。この日唯一行われた試合は、前年王者の川崎と2年ぶりの王座を目指す横浜Mの一戦。横浜Mは前半のうちにMF家長昭博に2得点を許し、0―2で敗れた。
キャンプから成熟を図ってきた3バックでスタート、守備の際は4バックと可変システムで挑んだ前半。序盤から押し込まれる時間帯が続くも、GKオビ・パウエル・オビンナのセーブでなんとかしのいでいた。これについてはポステコグルー監督も「彼がいろんなセーブをしてくれなければ本当に恥ずかしい試合になっていた」と評価した。だが、前半21分にサイドを崩され先制点を許すと、同43分にも痛い2点目を与えた。
後半からはFW前田大然らを投入し、システムも4バックに切り替えて立て直しを図った。徐々にリズムも生まれ、ゴール前でのチャンスもあったが、数少ない決定機は仕留められず。2点ビハインドを追いつけないまま、シーズン初戦を終えた。
開幕戦での無得点は5年ぶり。MF天野純は「ボール受ける意識が低く、びびっている意識があった。川崎をリスペクトしすぎた。自分たちのビルドアップができなかった」と振り返り、指揮官も「メンタリティー的にも前半やっていたことは、決してやってはいけないこと。良いゲームではなかった」と厳しい顔つきだった。
この日は興国高から新加入のMF樺山諒乃介がスタメン入り。クラブとして高卒ルーキーがスタメンに名を連ねるのはMF長谷川アーリアジャスール以来、14年ぶりだ。チャンスをつかみ、DFジェジエウを交わすドリブル突破などでアピールもしたが、以前から自身も口にしていた「守備での強度の足りなさ」といった課題も残り、前半だけで交代。「王者はすごかった。スルーパスやドリブルでチャンスメイクして、ゴールに関われるようにしたかった」と悔しい表情を浮かべた。
だが、圧倒的な攻撃力を誇るチームと戦ったことで、「もっと上にいきたいと改めて思えた」と強い気持ちも芽生えた。さらなる成長を誓い、「また川崎とやるときに違う自分を見せられたら」と力を込めた。