「王道」と「武道館」は全日本のものかノアのものか…金曜8時のプロレスコラム

スポーツ報知
秋山準(左)のDDT王座奪取を祝福する小橋建太氏

 緊急事態宣言下のプロレス界で再編が起きている。プロレスリング・ノアが12日に11年ぶりとなる日本武道館大会「DESTINATION 2021 ~BACK TO BUDOKAN~」を開催。そこで武藤敬司(58)が潮崎豪(39)を破り、GHCヘビー級王座を初奪取した驚きもあったが、久しぶりの武道館決戦にたどりついたのが、全日本プロレスではなく、ノアだったことが興味深い。

 武道館でのプロレス興行は、日本プロレス時代の66年にジャイアント馬場さんのインターナショナル選手権(対フリッツ・フォン・エリック)に始まり、馬場さんが旗揚げした全日本プロレスでは、ジャパンプロレスとの対抗戦(1985年6月21日・スペシャルウォーズIN武道館)、ジャンボ鶴田さんと三沢光晴さんの世代交代マッチ(90年6月8日)、そして四天王(三沢、川田利明、田上明、小橋建太)の戦いが武道館を中心に回っていた。

 馬場さん、鶴田さんが亡くなった後に、三沢さんがノアを旗揚げし、武道館決戦という伝統を引き継いだノア。13年5月11日に行われた小橋建太さん(53)の引退試合「FINAL BURNING in Budokan」(実行委員会主催)は、ノアでも全日本でもない中立のイベントだったが、その後に武道館に帰ってきたのはやはりノアだった。

 一方の全日本は、5月16日に「2021 Champions Night ~三冠統一の地から 50周年への飛翔~」を大田区総合体育館で開催することを23日に発表した。1989年4月18日に鶴田さんがスタン・ハンセンに勝って三冠を統一した大田区体育館を聖地にするようだ。

 全日本の社長として武道館を目標にしてきた秋山準(51)だったが、社長退任後にDDTプロレスに移籍し、ノアがDDTと同じサイバーファイト(サイバーエージェントのプロレス部門)の傘下になったことで、12日のノア武道館大会にたどりついた(タッグマッチで出場)。

 14日のDDTカルッツかわさき大会では、秋山がKO-D無差別級王者・遠藤哲哉(29)に勝利し、王座を奪取。小橋さんもリングに上がって祝福した。秋山は「王道というのは馬場さんのものであって、僕のものではない」とノアでもDDTでも「王道」は名乗らず、「本道」を提唱している。遠藤は「俺の中の本道はDDT。王道と言われる全日本を知らないし、DDTしか知らない。俺の中の本道で秋山準の本道を超えてみせます」とリベンジを誓った。武道館はノア、王道は全日本という構図で落ち着きそうだ。(酒井 隆之)

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