【センバツ】元G戦士の東海大甲府・仲沢広基コーチ 巨人・原監督からのエールを胸に甲子園へ

三浦主将(左)と話す東海大甲府・仲沢コーチ
三浦主将(左)と話す東海大甲府・仲沢コーチ

 第93回センバツ高校野球大会(3月19日開幕・甲子園)の組み合わせ抽選会が23日に行われ、東海大甲府(山梨)は第2日の第3試合で東海大相模(神奈川)と対戦することになった。

 昨秋の関東大会。両校は準々決勝でぶつかり、東海大甲府が2―1でサヨナラ勝ちしてセンバツを当確させた。兄弟校による聖地での「再戦」。「驚いている。でも勝てば勢いに乗れる」と心を躍らせているのが、昨年4月に東海大甲府のコーチに就任した仲沢広基さん(34)だ。かつてプロ野球・巨人、楽天でプレー。指導者として初の甲子園に臨む。

 仲沢コーチは走攻守すべての指導に携わっている。三浦諒太主将(新3年)は「プロ野球選手だったので、どうやって考えてやっているのか勉強になる。そして説得力もある」。練習メニューではプロ野球のキャンプなどでよく見られるロングティーを冬場に積極的に取り入れた。さらに足を開きながら打つことで股関節も鍛えている。同主将は「下半身も鍛えられているし、ボールが詰まってもだいぶ飛ばせるようになった」と効果を実感している。

 巨人時代は、年齢の近い坂本勇人、大田泰示(現日本ハム)らと守備力向上に取り組んだ。本職の三塁のほかに、一塁、二塁、遊撃にも挑戦。川相昌弘2軍監督(当時)からボールの入り方、足の使い方などを伝授された。13年からは楽天でプレー。星野仙一監督(故人)の下、チームは同年に日本一となった。両チームで1軍に定着とはならなかったが、日本球界の「最高峰のレベル」を知っているコーチだ。足りないものを見つけたら、高校生に手取り足取りを教えているのかと思っていたが、答えは意外なものだった。

 「アドバイスをし過ぎないようにしています。教えるときはワンポイントで、高校生を迷わせないように心がけてます」。頭ごなしに型にはめるのではなく、個人の適性を見極めた上で助言を送る。プロで壁にぶつかり、もがき苦しんだ分、「考えること」の大切さを身をもって知ったそうだ。

 14年に引退し、15年から巨人のアカデミーコーチを務めた後、昨年4月に「高校野球を教えることが憧れだった」と母校のコーチに就任した。指揮を執るのは、エースとして巨人・原辰徳監督(62)とともに東海大相模高、東海大でプレーした村中秀人監督(62)。原監督にコーチ就任を伝えると「村中のことをしっかり立てて、謙虚にやれ」とエールを送られたという。

 仲沢コーチは、中巨摩郡竜王町(現甲斐市)出身。現在、山梨県出身のプロ野球の支配下選手はいない。東海大甲府は、東京、埼玉、大阪など県外出身者が多いが、地元出身もいる。「どんどんプロを出していきたい。その中で山梨出身の選手が出たらいい」と夢を明かす。現在は教職員免許取得のための勉強にも取り組んでいる。村中監督は「まだ遠慮している面があるけれど、経験も豊富。高校生にかみ砕いて教えてほしい」と期待を寄せる。甲子園ではベンチ入りはしないが、試合前のノックは行う予定。聖地に立つ仲沢コーチの姿にも注目だ。(地方部・山田 豊)

 ◆仲沢 広基(なかざわ・ひろき)1987年1月22日、山梨県中巨摩郡竜王町(現甲斐市)生まれ。34歳。東海大甲府では2年、3年時に夏の甲子園に出場し、3年夏は「4番・三塁」で県勢過去最高の4強。国際武道大を経て08年ドラフト6位で巨人入団。12年オフにトレードで楽天へ移籍。14年に現役引退。ジャイアンツアカデミーのコーチを経て20年4月から東海大甲府のコーチ。プロ通算14試合、8打数2安打、1打点。右投右打。

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