東京五輪マラソン代表・服部勇馬「一番大事なのは感謝」 東洋大・酒井監督らと陸上競技学会出席

スポーツ報知
元旦のニューイヤー駅伝で笑顔でタスキをつなぐ服部勇馬(左) 

 東京五輪男子マラソン代表の服部勇馬(27)=トヨタ自動車=が23日、オンラインで行われた陸上競技学会に出席した。東洋大時代の恩師である酒井俊幸監督、現在指導を受ける佐藤敏信監督らとともに「駅伝からマラソンへ」というテーマで約1時間30分語り合った。

 宮城・仙台育英高時代から活躍していた服部は、東洋大進学直後から一線級で活躍。一方で「東洋大入学時の目標は箱根で活躍して優勝したいというものでした。ただ、そこを1年目でクリアしてしまい、そこから何を目標にしていいかわからない時期もありました」と当時を振り返る。そんな中で目先の目標だけではなく、マラソンで世界と戦うという大きな目標も設定。4年時にはリオ五輪代表を目指して東京マラソンに出場するなど、高い志とそれをかなえるための努力を惜しまなかった。

 酒井監督は「服部は、卒業後ではなく、在学中から代表を目指します、と言ってくれた。勝負する前提で目指さなくてはいけないと考えました」と代表権獲得ではなく、世界と戦うことを前提とした強化を進めた。結果としてリオ五輪の切符は逃したが、マラソンでの失敗を経て足りない部分を見つけ、トレーニングで補いながら戦い続けることで東京五輪代表をつかんだ。

 入社直後の服部について、佐藤監督は「この金の卵をどう育てようかと、大変悩みました」と明かす。酒井監督と連携して学生時代のトレーニング内容なども見直し、弱点なども洗い出して磨き続けた。実業団ではマラソンと駅伝が時期として近いこともあり、両立が難しいとされることもあるが「駅伝があるからマラソンができないとうわけではない。駅伝は通過点、こなすぐらいじゃないと高いレベルで戦えないんじゃないかと思います。切り離すのではなく、マラソンのスピード強化になる。服部についても、福岡国際の1か月後にはニューイヤー駅伝では役割を果たしてくれていたし、そういうものを求めてやっています」と話した。

 箱根から世界へ、という箱根駅伝の理念を体現している服部。「箱根を通じて、ハーフまでは1キロ3分ペースで余裕持って進めることが分かっていました。その中でマラソンに取り組めるのは、ポジティブにとらえられた」とメリットを明かしつつ「僕の場合は、30キロで学生新出して、この練習でこのタイム出ちゃうんだという安易な考えになってしまった。それがマラソンに取り組む上で、基礎固めをおろそかにしてしまった要因。少し走れてしまったが故に、課題に気付くのが遅くなってしまったというのがありました」と冷静に分析する。

 今夏には大一番が控える。昨年12月の福岡国際マラソンは直前のケガで欠場となり、東京五輪は19年9月の代表選考会MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)以来のフルとなる見込み。「陸上と向き合う上で一番大事なのは、感謝の気持ちを持つこと。それを忘れてはアスリートとして失格。現状に満足することなく、何が足りていないのか、なぜこの結果なのかを謙虚に受け止めて、競技に取り組んでいきたいと思います」と締めくくった。

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