サウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場で2月19日に行われた国際騎手招待競走「インターナショナルジョッキーズチャレンジ」に出場した藤田菜七子騎手(23)=美浦・根本康広厩舎=が22日、帰国した。今後は2週間の自主隔離に入り、競馬には3月13、14日の週から復帰予定。
―4戦して初戦が2着で総合では4位タイでした。
菜七子「最初に乗る予定の馬が取り消して、予備の馬に乗りましたが、ゲートを出して前の方に行ってくれという指示ではあったんですが、タイミングが合わなくて。切り替えてしまいに脚を使うように道中を運び、最後もしっかりと伸びてくれました。馬もレースで乗った馬たちには口向きが悪い馬もいなくて、しっかりとつくられているという印象を受けました。競馬の歴史が浅い国だと聞いていますが、お金持ちの国ですし、これからどんどん発展していくんだと思います」
―競馬場はどうでしたか。
「広くて乗りやすくて、日本で言うと東京とか新潟に近いイメージ。奥に引き込みもありますし、2000メートルもワンターンでできるくらい広い競馬場でした。ダートは日本とは違う感じで、クッションも利いていました。乗っている感じはポリトラックにも似ているような・・・。ウッドチップを細かくしたようなものも混ざっていました。ダートなので内外の馬場差というのはありませんし、ペースによるなと。最後の最後で前が止まる競馬もありましたから」
―現地での生活はいかがでしたか。
「外に出られなかったのでホテルと競馬場の往復だったんですけど、その移動中はずっと砂漠ばかりでしたね。首都のリヤドに行けばもっと栄えていると思うんですけど、観光とかは一切できなかったのでわかりません」
―追い切りに騎乗したピンクカメハメハがサウジダービーを勝ちました。
「追い切りに乗せていただいて、すごくいい馬だなと思いました。しまいの反応を見るような追い切りを、ということだったのですが、具合の良さも感じました。勝って良かったと思います」
―今回が5か国目の海外競馬でしたね。
「これまで私は招待レースでしか海外に行ったことがなくて、日本馬がいるというのが初めての経験でした。追い切りにも乗せてもらって、間近で日本馬が勝つところをみることができました。いつか私も日本馬と海外のレースに出たいなとも思いましたし、あこがれのようなものを抱きました。今回の経験をまた生かしていきたいと思います」