【G大阪】山本悠樹インタビュー プロ2年目「今年が勝負」の次世代司令塔が語る

20日のゼロックス杯前半、川崎・レアンドロダミアン(右)をマークするG大阪・山本悠樹
20日のゼロックス杯前半、川崎・レアンドロダミアン(右)をマークするG大阪・山本悠樹

 G大阪のMF山本悠樹(23)がスポーツ報知のインタビューに応じ、「今年が勝負」と定めたプロ2年目への思いなどを明かした。2―3と敗れた20日のゼロックス杯・川崎戦でも、攻撃の組み立て役として好プレーを披露。さらなる飛躍が期待される若き司令塔が、今季の課題などについて語った。(取材・構成 金川誉 インタビューは沖縄キャンプ中に実施)

 ―今季に向けた現在の状況と、キャンプで導入している新戦術への適応について

 「少しずつ、よくなってきている感じです。僕はちょっと前目(インサイドハーフ)でやることもありますし、アンカーをやることもあります。与えられたポジションで、自分の役割を模索しながら、ポジションによってプレー選択を変える柔軟さは必要。そういうところで賢くやれるのは強みだと思っているので、回数を重ねて慣れていきたいです」

 ―昨季はプロ1年目で大きく飛躍。攻撃的な選手だが、守備の部分も評価された

 「最初は試合に出られない時期もあって模索しながら、自分の守備というものに向かい合いました。周りにアドバイスをもらったりして、少しずつ改善していった感じです。ゲームの中では局面というより、全体のバランスを崩さず守る方法もあるんだなと。行動範囲を広くして、リスクを減らしていく守り方は、強みとまではいかなくても、ちゃんとやれるところになったんじゃないかなと思います。それは収穫というか、幅を広げたところです」

 ―今年は攻撃面でさらに進化していきたいと考えているか

 「もともと、中学、高校時代はトップ下で決定的な仕事をする選手でした。大学でボランチに下がって、決定的な仕事に絡みつつ、組み立てもするというスタイルになったので。去年組み立てと守備を評価してもらった中で、もともと自分の武器だった結果を生み出すプレーは減っていた。そこの両立はすごく難しいな、と思いましたけど、G大阪でポジションを任せられる以上は、そういうところは今シーズンは去年よりこだわっていきたい。目に見える結果は、ひとつ自分の武器。もっと表現できると、違った一面を出していけると思うので」

 ―攻撃面に関しては数字を意識するのか

 「特にしないです。大学の時は、先輩に10ゴール10アシストと言われて意識していました。1回も達成できなかったんですけど。でもこの前(クラブ公式YOUTUBEでOBの)加地さんに10ゴール、と言われたんで、目標はそうしようかなと。アシストも10と言われました。難しいでしょうけど。去年の(川崎MF)三笘ぐらいの数字ですもんね。でも去年より結果を出したいと思っています(昨季は2ゴール2アシスト)」

 ―名前が出た川崎の三笘薫選手とは、大学時代にユニバーシアード代表でチームメートだった

 「大学で初めて薫を見たときから、今まで見た中で一番うまい、異次元と思っていました。あれが(Jリーグで)通用しないわけないやろ、と。まさか、あそこまでやれるとは思わなかったですけど。同世代なので、いい刺激を与えてもらっています」

 ―憧れ、理想とする選手像はあるか

 「この選手みたいになりたい、というのは申し訳ないけどずっとなくて。ただ単に好きで見ていたのは、昔はシャビ(元バルセロナ)とか。今は単純に見ていて面白いのはデブライネ(マンチェスターC)ですね。最終的には、シャビみたいな選手は理想なのかもしれません」

 ―シャビのように、技術と頭脳で勝負していくという思いか

 「技術に関しては、去年1年プレーした中で自信にはなった。子供のころから、そこに特化してやってきてよかった、と思っています。小さいころは、フィジカルで苦労もしたので。Jクラブのユースを受けて、落とされた経験もしていますし。サンガは2回落ちましたし、セレッソも落ちました」

 ―それでも技術を磨いてきたことで、プロに世界にたどり着けた

 「僕みたいな選手はいっぱいいると思うので。そういう人でも、技術を磨いていけば、プロになれるチャンスはあるよ、と思ってもらえればうれしいです」

 ―中盤で相手のプレッシャーをかわして前を向くターンは、昔から磨いてきた技術か

 「はい。僕にとっては特別なことではないんです。最初は怖さもありましたけど、誰かが前を向かないと。後ろばっかり下げていても面白くない。ちょっと敵がきていてもターンする、それが自分の武器ではあると思っています」

 ―それはインサイドハーフでも出せそうか

 「そこは今、苦労しています。プレッシャーの度合いが、(2列目と3列目では)全然違う。もう少し前でもターンできると、決定的なプレーも増やせると思うので、そこは目指したいです」

 ―他に課題と感じている部分は

 「守備ならリスク管理や広く守ることはできますけど、1対1でボールを奪えればもっと幅も広がる。去年はそういうことができる人がすぐ横(井手口)にいたので。そういう人を見てきた分、盗んでいきたい」

 ―横で見た井手口選手のすごさとは

 「寄せが速いんですよ。なんか。めちゃくちゃ速いんですよ。そんなに足が速いわけじゃないと思うんですけど。なんなんですかね。陽介君も体は大きくないですけど、寄せた後にしっかり奪える。参考にすべきところだと思っています。あれを盗むのは、あと3年ぐらいはかかりそうですけど」

 ―今季もG大阪でレギュラーを奪えば、次の目標を定める必要がある。五輪代表や海外移籍への思いは?

 「海外のサッカーはよくみてきたので、もちろん興味はありますけど、まずは自分のいる環境で、と思っています。代表も、あまり考えていないんですよ。昔から、縁が薄いんです。(大学時代に選ばれた)ユニバーシアード代表も、一番最後、追加で入ったんです。(メンバー選抜前の)デンソーカップで、サッカー人生史上、最高ぐらいに調子がよかったんです。それでも(最初は)呼ばれなかったんで、縁がないなと思っていたんですけど、たまたま枠が空いて呼ばれて。最後の最後に。入って練習していたら、(優勝した19年ユニバーシアード・ナポリ大会では)全部スタメンで使ってもらえました」

 ―それを聞くと、東京五輪での滑り込みメンバー入りも期待したい

 「あまり意識しないんです。もちろん縁があれば(代表に)いきたいですし、いけなくても何も思わない、みたいな感じですよ」

 ―プレースタイル、チームでの役割が重なるため、遠藤保仁選手の後継者、という声もあるが、自身はどうとらえているか

 「そう言われても仕方がないな、と思います。それだけヤットさんの存在は、このチームにとって大きかった。僕もずっと見ていましたし、本(著書)も読んでました。でも僕はヤットさんを抜いていけるとも思っていないので。僕は僕の色、良さで勝負したい。いつかヤットさんの後継者、じゃなく、自分の名前で読んでもらえるようにはなりたい。でも特に気にしていないですよ。逆にヤットさんの後継者なんて、逆に申し訳ないです。そうはなれないんやけどな、と」

 ―昨季、遠藤選手と一緒にプレーして感じた部分は

 「自分もパスに自信持っていましたけど、あんまりこれまで見たことがないパスの出し方をするんです。例えば…左を見ながら、右のアウトで浮き球とか。いや、意味わからんなと。単純にダイレクトプレー、来たボールを角度だけ変えて逆に、とかも質がすごく高い。あとは落ち着きですね。そういうところは、ヤットさんの影響もあって、自分も落ち着こうというスタイルになったところはあると思います。みていてもヤットさんのプレーは面白い。ヤットさんが消極的に、後ろに(パスを)戻すこともあまりなかった。ぱっと前を向いて、簡単に前につけて、リズムが変わっていく試合は何度もみた。だから僕も、簡単に後ろに戻している場合じゃないなと思っています。去年はルーキーで、注目もされやすかった。今年が勝負だと思っています。気を張りすぎることなく、やりたいと思います」

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