北大路“家康”で視聴者の心をつかんだ大河「青天を衝け」ヒットの要因

「青天を衝け」第1話の1シーン
「青天を衝け」第1話の1シーン

 NHKの新大河ドラマ「青天を衝け」(日曜・後8時)が14日にスタートし、初回は平均視聴率20・0%を記録した。大河の初回大台超えは、2013年の「八重の桜」(21・4%)以来8年ぶり。前週、話題をさらった「麒麟がくる」の最終回「本能寺の変」(18・4%)を上回る数字となった。

 大河の鉄板ネタ「戦国武将もの」ではなく、実業家を主人公とした物語。好発進の要因は何だったのだろう。冒頭、いきなり「こんばんは」と歴史を解説し始める徳川家康(北大路欣也)。空中撮影するドローン向かって手を振る江戸時代の村人。そろって踊り始める蚕…。斬新な演出に引きつけられ、チャンネルを変えられない。新型コロナ禍で、せっかくの日曜日に外食できないこともあるだろう。ただ、取材してみると意外な事実が分かって面白い。局関係者によると、男性の視聴率は「麒麟―」とほぼ同じ。一方、30代以上の女性が多く「青天―」を見ているという。視聴率は最近「性別」「年代」など細かく分類できる。単純計算すると「麒麟-」の最終回を見た男性ファンを手放さず、大人の女性層を取り込んだといえる。

 NHK担当として、家族3人でテレビの前に座った我が家も似たような雰囲気だった。いつもは家族で時代劇を見ても、時間がたつにつれて妻や子供が別々のことをやり始め、最後は私だけ…ということが多かったが、今回は家族全員で笑いながら午後9時を迎えた。

 私が淡々と見ているシーンでも、家族の反応はそれぞれ異なった。砲術家・高島秋帆(玉木宏)が川に座って棒で打たれる場面。妻によると、髪がボサボサで着崩れた着物姿から胸板がのぞく様子が「とてもよかった」そうだ。なるほど、ツイッターなどSNSでも「色気ダダ漏れ」などというツイートが相次いだ。脚本家の大森美香氏が女性の視点をうまく取り入れ、演出に生かしたのかもしれない。また、記者の周りでは、蚕の踊るシーンで小さい子供がゲラゲラ笑っていたという声もある。私が何気なくながめていた様々な場面で、視聴者のツボに刺さる仕掛けが散りばめられているのだ。

 さて、気になる21日の第2回。地元の“深谷編”では村の祭りをめぐって、ひと悶着が起きる。並行する“江戸編”ではペリーが黒船に乗って登場。「いやでござるよ(1853年)浦賀にペリー来航~」と受験生時代の記憶がよみがえる。同じ時間軸で進んでいるのに、まるで別世界のような深谷と江戸のギャップに驚かされ、モーリー・ロバートソン演じるペリーの髪形や服装が歴史の教科書に出てきた肖像画のようで笑える。第1話で視聴者の心をつかんだ徳川家康も、再登場するという情報もある。

 さらに、橋本愛(25)が登場し、主要キャストも次第に子役から大人へ。イケメンの主人公・吉沢亮(27)の出番も増えていくだろうから、女性層の推移も追いかけていきたい。(浦本 将樹)

 ※数字はビデオリサーチ調べ、関東地区

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