仙台六大学野球・仙台大で、長久保滉成投手(2年)=弘前学院聖愛=と佐藤亜蓮投手(2年)=由利工=の“左右2本柱”がエースの座を競い合っている。
昨年のドラフト会議でオリックスから育成3位指名を受けた宇田川優希投手(22)が抜けた投手陣。昨年までよりも強い責任感を胸に、長久保と佐藤亜の2人が厳しい練習をこなしている。冬場の取り組みについて、昨秋リーグ戦で4勝を挙げてベストナインに輝いた長久保は「毎年レベルアップしていくように、悪いところを改善しようと思った」。これまで試合終盤に乱れることが多かった投球フォームを安定させようとウェートトレなど基礎体力向上。チーム内でリーグ戦を経験した投手が少なく、実績は豊富だ。
佐藤亜はベンチ入りこそ多いが、登板はまだ3試合。昨秋は登板機会がなかった。「投げたい気持ちは強い。任せてもらったところで力を出したい」と言葉に力をこめた。持ち味の力強い直球を生かすため、カーブの精度向上を意識。投球の幅を広げていく。
宇田川が抜けたことで周囲の評価も変わるが、「投手陣が良かったから優勝できた、と言われるようになりたい」(佐藤亜)と反発力に変えるつもりだ。キャンプが中止となり、4月のリーグ戦開幕まで地元・宮城で調整していくが、「(キャンプに)行かなくて良かった、と言えるくらいの練習をしていきたい」と長久保。昨年に野球場が人工芝化され、冬場でも気温の高い日は屋外で練習できるようになった。恵まれた環境をフル活用し、腕を磨いていく。
◆長久保 滉成(ながくぼ・こうせい)2001年1月29日、青森県生まれ。20歳。東北中から弘前学院聖愛に進み、3年夏は青森大会準優勝。リーグ戦は1年春に初登板、昨秋にベストナイン受賞。リーグ通算4勝。165センチ、65キロ。左投左打。血液型O。
◆佐藤 亜蓮(さとう・あれん)2001年2月8日、秋田県生まれ。20歳。大内中から由利工に進み、3年春のセンバツに21世紀枠で出場。リーグ戦は1年秋に初登板。174センチ、77キロ。右投右打。血液型O。