陸上の強豪チーム・北海道ハイテクACが存続危機…かつて福島千里ら所属

3月に退任する北海道ハイテクACの北風監督
3月に退任する北海道ハイテクACの北風監督

 陸上の強豪チーム・北海道ハイテクAC(恵庭市)で昨年10月に就任した北風沙織監督(35)が3月15日付けで“電撃退任”することが10日までに分かった。2006年の発足当時から指導してきた中村宏之・前監督(75)が昨秋退任、前コーチで教え子の北風監督が後を継いだが、わずか半年余りで離任、後任監督は置かない見込みで、チーム存続の危機を迎えている。

 北風監督は「取り巻く環境の変化で、指導者としてチームコンセプトの『北海道から世界へ』のアプローチが難しくなった。師事してきた中村先生が離れ、コロナ禍のもと指導者、主婦、子育てとの両立のプレッシャーも大きかった」と理由を話した。

 クラブは滋慶学園グループが支援。07年大阪世界陸上代表の北風監督は、五輪3大会連続代表で100、200メートル日本記録保持者の福島千里(32)=現・セイコー=、09年世界陸上女子100メートル障害代表・寺田明日香(31)=現・パソナグループ=らと黄金期を作った。当時3人は北海道ハイテクノロジー専門学校職員として、実業団と変わらぬ練習環境で結果を出した。

 しかしその後、福島、寺田らがチームを去り在籍選手も減少。現在は、走り高跳びの京谷萌子(29)、短距離の島田雪菜(22)の2選手のみで、個別の職業に従事。大会参加、遠征費のみの支援を受けている。新戦力補強もない。拠点のインドアスタジアムも、子供たちを対象にした「北海道ハイテクACアカデミー」使用のウェートが大きくなった。

 北風監督は「陸上を愛する気持ちに変化はない。今後は、陸上を楽しむ健康増進とリフレッシュを目的とした新しいクラブを創設したい」と、希望を口にした。

 ◆北海道ハイテクAC 中村宏之前監督を招へいし、06年に北海道恵庭市で設立。第1号選手は木田真有。07年に福島千里、08年に北風沙織、寺田明日香加入。福島は08年北京、12年ロンドン、16年リオ五輪代表。北風は07年、寺田は09年の世界陸上代表。13年にはジュニア部が設立され、御家瀬緑(現・住友電工)、石堂陽奈(現・立命館慶祥高)らの全国王者も生んだ。

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