【北京冬季五輪あと1年】紀平梨花「ロシアの選手は上手な方ばかりですけど絶対絶対諦めずに」

スポーツ報知
日本女子では06年トリノ大会の荒川静香以来の金メダルを狙う紀平梨花

 2022年北京冬季五輪は4日で開幕まであと1年となった。五輪初出場を目指すフィギュアスケート女子の紀平梨花(18)=トヨタ自動車=がこのほど、スポーツ報知の取材に応じ、冬の祭典への思いを語った。紀平は「ずっと追いかけてきた」夢の舞台でロシア勢の壁を突破して、06年トリノ大会の荒川静香以来4大会ぶりの頂点を狙う。

 2022年2月の北京のリンクに立つ「最高の自分」を、紀平はずっとイメージしてきた。逆算し自らに課したハードルを、着実に越えてきた。高難度のジャンプ、美しいスケーティングと身のこなし。ストイックに追い求めてきた理想像の完成形に近づきつつある。

 「小さい頃からの夢で、ずっとずっと追いかけてきた北京五輪。今までやってきたこと、練習も試合も全てがこのためにあったんだと思えるくらいの、ノーミスのショートとフリーを滑りたいです。自分も笑顔になれて、周りの方もみんな笑顔になれるような演技をしたいです」

 2連覇を飾った20年12月の全日本選手権ではフリーで4回転サルコーを決め、日本女子では安藤美姫以来2人目の4回転ジャンプの成功者となった。

 「オフシーズンにやってきたことは全日本選手権で諦めずに頑張ってできました。まずは今できることをしっかり詰めてやっていくことが大事。もっと余裕をもってできるように、練習でもノーミスを目指して、4回転も安定させつつ、トリプルアクセルも安定して跳べるようになりたいです」

 昨年7月からはスイスで男子の元世界王者ステファン・ランビエル氏から指導を受ける。陸上トレーニングで平昌五輪銀メダルの宇野昌磨ら男子選手と同じメニューで下半身を鍛え上げた。

 「ついていくように頑張ることで力がついたっていう感覚はありました。(氷上でも)4回転やトリプルアクセルがとても勉強になります。見ているととてもイメージができるというか。見ているだけで常に勉強しているというくらい」

 今後は4回転トウループの習得にも本格的に取り組んでいく。サルコーとトウループの4回転2本と3回転半2本の超高難度の構成も紀平なら可能だが、五輪本番へ慎重に見極めていく。

 「3回転トウループがうまく跳べるときは、4回転もほぼ回転が足りていることが多いです。サルコーもそうだったんですけど、疲れすぎているときはやらずに、『できそうだな』っていうときに練習していったら降りられるんじゃないかなと。4回転は1本は確実に跳んで、2本目は練習でどのくらい確率が上がるかによって判断したいです」

 日本女子ではトリノ大会の荒川以来の金メダルへ立ちはだかるロシア勢に、日本のエースは強い気持ちで立ち向かう。

 「『ちゃんと戦っていけるんだ』と自覚を持ってやっていかないといけない。ロシアの選手は上手な方ばかりなんですけど、私も絶対絶対諦めずに。五輪となると絶対戦っていかないといけないので。自分の限界も見つめつつロシアの選手の構成や点数も意識して。何が足りないか、ここは武器としてやっていこうとか、五輪のために考えながら練習をしていきたいです」

 普段から食事に気を使い自己管理を徹底し、朝から晩まで頭の中はスケート。そんな生活は苦にならない。抜群の身体能力に日々の努力が重なり、スケーターとしての輝きは日を追うごとに増している。1年後の自分にエールを送るなら、どんな言葉を選ぶのだろうか。

 「今まで頑張ってきた自分を信じて、周りの方の期待とか応援、サポートもしっかりと感じながら、その方に笑顔になってほしいという思いで。もうあとは、自信を持って楽しんで滑ってほしいなって思います。まずは代表に選ばれるように毎日の練習を頑張っていかなければと思っています」(取材・構成=高木 恵)

 ◆紀平 梨花(きひら・りか)2002年7月21日、兵庫・西宮市生まれ。18歳。5歳でフィギュアスケートを始める。14歳だった16年9月のジュニアGPシリーズ・スロベニア大会で、史上7人目の3回転半ジャンプ成功者になった。シニアに転向した18年には、05年浅田真央以来となるGPデビューシーズンでのファイナル制覇を達成。19、20年四大陸選手権優勝。趣味は音楽鑑賞と料理。155センチ。

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