ペドロイアの引退に寄せて…個人記録に見向きもしなかった究極のチームプレーヤー

リモート会見に応じたペドロイア
リモート会見に応じたペドロイア
ダスティン・ペドロイア内野手(AP)
ダスティン・ペドロイア内野手(AP)

 引退表明したレッドソックスのダスティン・ペドロイア内野手(37)が1日(日本時間2日)、オンライン会見を行った。公称175センチの身長も、実際は更に小柄な内野手。2004年にレッドソックスの2巡目全体65位でドラフトされると、当時のエプスタインGMに「65位とは待たせるじゃないか。俺はメジャーに昇格して、ワールドチャンピオンになる選手だよ」と言い放った。

 有言実行。松坂大輔投手が加入した2007年に世界一に輝き、新人王を獲得。翌年はMVP受賞。2013年の世界一にも貢献したが、脇腹、手首、足首、親指などの怪我で満身創痍だった。

 レッドソックス一筋17年のキャリアで6度の手術。最終的には、2017年4月のオリオールズ戦、二塁守備で、マチャド(現パドレス)のスライディングで負傷した左膝の傷が、選手生命を断つ形となった。

 ここ3年間はリハビリが一進一退。2階に上がれないなど日常生活に支障が出て、昨年1月、部分的人工膝関節置換術を受け、引退を決意した。「医者に、再起の可能性は0%と言われたが、9試合(2018、19年)プレーしたことを誇りに思う。子供達には、歩けなくなるかもと心配させずに済む」

 華麗さや洗練さより、闘争心剥き出しのハッスルプレーが信条。フルスイングで打球を捉え、体を張って走者との交錯プレーの多い二塁を守り抜いた。誰よりも早くフィールドに出て、試合後のユニホームは泥まみれだった。印象に残るのは、マリナーズ・イチロー外野手と最多安打記録を分け合った2008年。9月28日の公式戦最終日に双方がデーゲームで2安打を放って213安打のタイにした。レッドソックスはダブルヘッダーで第2試合を残し単独トップになるチャンスがあったが、ポストシーズンを見据えて調整に入ったほとんどの主力選手と同様、2試合目を欠場。「タイトル?全く興味ないね。今、大事なのは、次の舞台に万全に備えること」と言い切った。

 「正当なプレーヤーと覚えて貰えれば、嬉しい。チームの勝利のために全力で戦うのが、団体競技。毎日、これが最後の試合と思ってプレーした。真剣過ぎて、もっと愉しめば良かったかもしれないが、後悔はない。人に恵まれた野球人生だった」と清々しい笑顔をみせた。(ボストン通信員・一村順子)

 

 ◆ダスティン・ペドロイア(Dustin Pedroia)1983年8月17日、米カリフォルニア州出身。野球の名門アリゾナ州立大から2004年2巡指名でレッドソックス入り。2006年8月にメジャー昇格。2007年、打率3割1分7厘をマーク、15勝した松坂大輔投手らを抑えて新人王に輝いた。翌年、打率3割2分6厘、リーグ最多の118得点、213安打、54二塁打を記録しMVPを受賞。C・リプケン(オリオールズ)、R・ハワード(フィリーズ)に次ぐ史上3人目の新人王の翌年にMVPを受賞。シルバースラッガー賞1度、ゴールドグラブ賞4度、オールスター戦にも4度選出。通算成績は1512試合に出場、1805安打、140本塁打、725打点、138盗塁、打率2割9分9厘。

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