陸上男子400メートルで2008年北京大会から五輪3大会連続出場の金丸祐三(33)が3月末で現役を引退することを、所属する大塚製薬が1日発表した。4月1日付で大阪成蹊大陸上部のコーチに就任し、後進の育成に当たる。
金丸は世界選手権に05年から7大会連続で代表入りしたレジェンド。日本選手権400メートルで大阪高3年だった05年から11連覇を達成。陸上界を引っ張ってきたが、昨年10月の木南記念が現役ラストレースとなった。スタート位置につくまでに両腕を広げて脱力する動きは独特で、「金丸ダンス」と呼ばれ、その強さを支えてきた。自己記録は日本歴代5位の45秒16。
以下、所属を通じて発表したコメント。
「2010年に入社して10年以上が立ちました。
当時の大塚製薬陸上競技部のイメージは長距離選手のイメージだったと思います。初の短距離選手として入部しましたが、そこには様々な『縁』がありました。まず河野監督の陸上界全体を盛り上げていく為には駅伝だけではなく、トラックやフィールドでも戦える選手を応援していかなければいけないという考え。大塚製薬という企業が人と人との『縁』を大切にしている企業である事。当時、自分の父親が大塚製薬で働いていたという『縁』もあり、お声掛けして頂きました。
小さい頃に大塚製薬陸上競技部の選手達が活躍している話を父親から聞かされたのを今でも覚えています。その憧れもあり、大塚製薬陸上競技部で世界へと挑戦していく決意を胸に入社致しました。入社してからは、2度の五輪、4度の世界選手権に出場する事ができ、また110メートル障害の大室、走り幅跳びの津波と長距離以外の後輩も2人でき、先陣を切り一つの道を切り拓いてこられたのかなと勝手に思っています。
退社後の進路は、大阪成蹊大学の指導者として新しい道へと進みます。
これからも『縁』を大切にし、更に深めていけるように頑張って行きたいと思います。
10年以上の長きに渡り、応援やサポートして頂き本当にありがとうございました。
そしてこれからもよろしくお願い致します」