【巨人】菅野智之の覚悟 今村、畠、田口へ「これでいいのか?」小林への熱い気持ち…連載手記「繋ぐ」

菅野智之
菅野智之

 巨人・菅野智之投手(31)が30日、連載手記「繋ぐ」(つなぐ)で今、思うことを記した。ポスティングシステムでメジャー移籍を目指し、人生と向き合って残留を決断。巨人で日本一を目指す今季に向け「命を懸けて」戦う覚悟を示した。20歳の戸郷への期待が高まる現状に、中堅の今村や畠、田口へ「これでいいのか?」と奮起を促す厳しい言葉も。同学年捕手・小林についても触れ、チーム一丸で頂点に挑む決意をつづった。

 今回、ポスティングという形で30日間、メジャー球団と交渉する時間をいただきました。そこで感じたのは、残りの野球人生は短いんだなということです。この先一年一年の重みが変わってくる。だからこそ今年一年、命を懸けて頑張ろうという気持ちでいます。

 もちろん、まだ伸びしろはあるし進化できると考えています。ただ、実際に米国で契約の話をして、この先の人生とじっくり向き合って考えた時、残された野球人生はわずかだなと実感しました。今まで抱いたことのない感情でした。

 今年32歳という年齢面も含め、浪人を決断した大学時代とは比にならないくらい悩みました。期限の中で短期間で人生を決めるのは経験したことのないタフな時間でした。納得した野球人生にするために残留という後悔のない決断をしたので、今は前を見て進むことしか考えていません。

 原監督、球団の人、チームメートと話して、心から残留を喜んでくれているなと感じました。自分が移籍するかもしれない、という境遇に初めて立ち、求められる場所で仕事ができるのはこんなに幸せなことなんだなと実感しました。

 今年は本当の意味で人生を左右する年になります。東京五輪があれば大きな目標ですし、チームとして昨年の雪辱を果たさなければいけません。昨年は公言していませんでしたが、今年は「オフにもう一度チャンスがあればメジャーに挑戦する」と最初から公言しています。当然、自分に向けられる目は厳しくなるでしょうし覚悟して臨みます。

 僕が投手陣の先頭に立つのは当然ですが、後輩を見ていて思うのは今村信貴、畠世周、田口麗斗、これでいいのか?ということですね。戸郷、戸郷と言われていますけど、高卒3年目の戸郷翔征に頼っていいの?と。戸郷は考え方も素晴らしいし、今年もやると思います。でも彼に頼るのはまだ早い。彼が背中で引っ張るようなチームじゃ組織として弱いと思います。

 ジャイアンツは日本一になって初めて評価されるチームで、勝ち続けなければいけません。そのために何ができるのか。自分のことだけでなく、一人一人がリーダーシップを持ってほしいですね。鍵谷陽平、高梨雄平、中川皓太らはやってくれていますが、年齢的に中堅の今村、畠、田口らにもっと奮起してほしいです。

 自分はリーダーのタイプじゃない、で終わっていたら成長も止まってしまうと思います。そういう選手に限って「今年補強するんですかね」とか言う。自分たちがふがいないから補強されるんです。でも強固な組織を作るには生え抜きがしっかりしないといけない。先輩に「それ違いますよ」って言うぐらいになってほしいですね。

 野手も同じです。岡本和真、吉川尚輝、松原聖弥、大城卓三など20代中盤から後半の選手が坂本勇人さんの姿を見て継承していかないと。この話は勇人さんともして、後輩にも何回も言っています。僕も勇人さんも、あと5年もしたら最前線にいるか分からないですし、このままじゃダメだなと危機感を持っています。

 捕手では小林誠司が熱い気持ちを持っています。残留を決めた時、誠司にもLINEして「また頑張ろうぜ」といろいろ話をして。今年に懸ける思いが伝わってきました。トレーニングして相当パワーアップしたみたいです。大城は昨年、成長したと思いますが、大城がうかうかしてられないような状況になれば、チームとして一番いいと思います。

 昨年、誠司はけががあってバッテリーを組んだのは開幕戦の1試合だけでしたが、離脱中もテレビで1軍の試合を見て僕に助言をくれたり、常にチームのことを考えていました。そういう部分も含めてチーム一丸で戦っていきたいですね。

 今年のキャンプはコロナ禍で無観客で始まります。球団SNSでの発信などファンサービスも提案していくつもりです。何よりキャンプを受け入れてくださる宮崎、沖縄の方に感謝の気持ちを持ち、シーズンに向けてしっかり準備していきます。(菅野 智之)

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