五輪組織委・高橋治之理事、東京五輪「中止はない」観客数は「4月下旬から5月上旬くらいに…。今、希望がなくなることを言ってはいけない」

スポーツ報知
東京五輪組織委理事・高橋治之氏

 東京五輪組織委の理事で元電通専務の高橋治之氏(76)が28日、スポーツ報知の取材に応じ、悲観論が出ている東京五輪について、中止の選択肢はないと明言した。一方で観客の人数制限については4月下旬から5月上旬頃に判断すべきとの私見を披露した。この日、組織委の森喜朗会長(83)と国際オリンピック委員会(IOC)バッハ会長がオンラインで会談し、開催の方針を確認。2月中旬に小池百合子都知事、橋本聖子五輪相を交えた4者会談を実施することが決まった。

 東京五輪を悲観論が覆う中、高橋氏の答えはシンプルなものだった。コロナ禍の先行きは依然不透明だが、大会の中止の可能性について「ない、ない。全然考えていない。(今夏に)やることは決まっている」と明言した。

 招致段階からスペシャルアドバイザーとして携わり、今は組織委理事を務める重鎮。通常開催は現実的に困難で、再延期も非現実的だ。開催の場合、焦点は観客数や海外からの受け入れ態勢になる。選択肢に挙がるのは無観客か、50%削減案。観客を国内居住者限定にするアイデアも浮上している。高橋氏はあくまで私見と前置きし、観客数の判断の時期に触れた。

 「今決めなくてもいいのではないかと思う。できることなら一人でも多くお客さんには入ってもらいたいから、ギリギリまで判断を待つべき。チケットの払い戻しなどもあるので許容範囲がどこまでというのもあるが、4月下旬とか5月上旬くらいになって決めるのが一番いいと思う。今決めたら、ネガティブ(な結論)にしかならない」

 27日には米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)のインタビューで開催は「米国次第」という見解を示した。

 「米国は一番選手の数が多く、メダル数も多い。バイデン大統領が五輪頑張ってください、応援してます、楽しみにしてます、と言ってくれたら他の国にもいい影響を与えるだろう」

 記事では「IOCとバッハ会長は決断を下すことができない」との発言も伝えられたが、批判的な意図は全くなかったと強調した。

 「『バッハさんが一人で(開催可否を)決めるのか』と聞かれたので、そういう意味では決めないと答えた。組織委とかIF(国際競技団体)の会長とか、いろんな意見を聞いた上で、最終的な判断はIOCがするだろうということを話した」

 中止、再延期を求める世論が8割にも上る現状があるが、五輪に深く関わり、情熱を注いできた一人として、これから風向きが変わってくると信じている。

 「ワクチンや自粛によって、感染者数が減ることに望みをかけている。今、希望がなくなることを言ってしまってはいけない。これ以上状況は悪くならないと思うし、時間がたてば(世論も)変わると思っている」

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