大栄翔“綱渡り”でトップ死守「精いっぱい残りました」2敗で正代とV一騎打ち

突き落としで明生(右)を下し2敗を守った大栄翔(カメラ・竜田 卓)
突き落としで明生(右)を下し2敗を守った大栄翔(カメラ・竜田 卓)

◆大相撲 ▽初場所12日目 〇大栄翔(突き落とし)明生●(21日、東京・両国国技館)

 西前頭筆頭・大栄翔が、俵の上からの大逆転劇で2敗を死守した。1差で追っていた東同7枚目・明生を土俵際で突き落とした。物言いがつくきわどい一番を制して優勝争いトップを譲らず、白星も2ケタに乗せた。大関・正代は東前頭6枚目・竜電を寄り切って完勝し、こちらも2敗をキープした。大関・朝乃山は関脇・照ノ富士に敗れて4敗目。3敗が消え、2敗の2人を2差の4敗で5人が追う展開となった。

 大栄翔が、まさに“綱渡り”でトップを守った。3敗の明生を迎えた一番は、立ち合いから馬力十分の突き押しが影を潜めた。足が出ず相手に深い右上手を許すと、横につかれて土俵際へ。「残るしかないって感じで精いっぱい残りました」。左の突き落としで勢い余ったが、俵の上をつま先で2歩、なんとかこらえた。

 際どい勝負に物言いがついたが軍配通り。薄氷の10勝目を挙げた。「(土俵際は)ギリギリでした。物言いがついたので分からなかったですけど、勝ち名乗りを受けられてよかったです」とホッと一息。関取6人を擁する部屋での稽古でも、土俵際は諦めない。「ひとまず10番勝てたことはよかった」と胸を張った。

 11日目に2敗目を喫し正代に並ばれたが、先頭は引っ張る。八角理事長(元横綱・北勝海)は、初めて優勝争いをする大栄翔の心境を察しつつ「最後まで諦めないで必死にやった結果。2ケタは良くやっている」とうなずいた。高田川審判長(元関脇・安芸乃島)も「9割がた負けていた相撲。この一番は大きいんじゃないか」と、平幕の奮起を評価した。

 この日で3敗の力士が消えて、事実上正代との一騎打ちとなった。地元の埼玉・朝霞市は県勢初の優勝力士誕生に向け、公式ツイッターで毎日「プッシュだ プッシュだ 大栄翔!」とエールを送る。上位陣との対戦はすでに終え、13日目は過去6勝4敗の竜電戦に臨む。「全部勝たないと優勝できないわけですし、一日一番という思いは忘れずにいきたい」。初日から役力士7人を一掃した実力を残り3日間でも示す。(大谷 翔太)

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