【阪神】「タイガースWomen」17選手入団発表…女子硬式野球日本一経験の記者が“女子虎”の船出を見た

入団発表後、笑顔で「虎ポーズ」を決める(左から)三浦、高塚、水流(カメラ・渡辺 了文)
入団発表後、笑顔で「虎ポーズ」を決める(左から)三浦、高塚、水流(カメラ・渡辺 了文)
入団発表を行い、記念撮影を行ったタイガースWomen
入団発表を行い、記念撮影を行ったタイガースWomen

 阪神は20日、今年から始動する女子硬式野球クラブチーム「阪神タイガース Women」の入団会見を甲子園で行った。“男子”と同じタテジマのユニホームを公開。選手17人の背番号も決まり、2月から全体練習を始め、4月から各大会に参加予定。入社1年目の阪神担当・森脇瑠香記者が自身の野球経験を踏まえて“女子虎”の船出を「見た」―。

 男子と全く同じ「タテジマ」が、女子の新たな道を切り開く。会見でナインが口にする「憧れのユニホームを着られて…」という言葉は、女子野球を発展させていく一番のポイントになる予感がした。

 「同じユニホームを着たい」という意見が多かったため、男子と一緒のデザインが採用された“戦闘服”。主将の三浦伊織外野手(28)=京都フローラ=も身を包み「誰もが知っているユニホームなのでプレッシャーを感じる」と語気を強めた。2010年シーズンに創設された日本女子プロ野球リーグで、11年間プレー。最多安打、首位打者にそれぞれ4度、8年連続盗塁王のタイトルも勝ち取った“女イチロー”だ。

 私も高校時代に三浦が出場した試合を観戦して「かっこいい」と胸を打たれた。同世代の男子が当たり前のようにプロを目指す中で、女子球児の“目指す場所”もできてきたんだなと感じた。だが三浦は昨オフ、プロという地位を降りる苦渋の決断を下した。

 「すごく悩みました。でも、阪神という誰もが知っているところで、女子野球をつくってくれた。そのことに感謝でいっぱいで、別の角度で女子野球を発展させていきたいと思いました」

 高体連によると、女子高校生の運動部の部活動参加は03年から19年で約4万人減少している。一方で高校の女子硬式野球部は11年から20年の10年間で30校以上増加。女子野球人口は2万人以上になった。しかし、高校を卒業してから女子が目指す場所が少なかった。受け皿としてのプロは、創設当初の2球団から拡張されるとアナウンスされていたが、現在も実質3球団と、運営は一筋縄にいっていないようだ。

 そんな状況下、西武に続いてNPB2球団目の女子硬式クラブチームが創設。阪神OBの野原祐也監督(36)は「タイガースのユニホームを着てタイガースの一員としてプレーできる。そこが憧れになる部分もあると思います」とチームの意義を語った。

 選択肢はプロだけじゃない。野球が好きだから、楽しいから、そして「タイガースのユニホームを着たいから」という考え方があってもいいと思った。私のように甲子園に憧れて硬式野球を始めた女子球児は多い。甲子園が男子の大会と諦めた女の子に希望を与えるチームになってほしい。「タイガースWomen」に入れば甲子園でのプレーも夢じゃない。野球を愛する女子の新しい道を、このクラブチームがつくっていくはずだ。(森脇 瑠香)

 ◆女子のプロとクラブチーム プロ選手は、年俸、奨励金、タイトル料などをリーグから受け取る。また引退後に備え柔道整復師やトレーナー、教師など資格を取るためのサポート態勢が整っている。クラブチームはアマチュアで、社会人、学生も入団できる。タイガースWomenは関西女子硬式野球連盟が主催する「ラッキーリーグ」へ参加(昨秋は神戸弘陵高が優勝)。予選を勝ち上がれば、全日本女子硬式野球選手権(例年夏に愛媛で開催)に出場できる。

入団発表後、笑顔で「虎ポーズ」を決める(左から)三浦、高塚、水流(カメラ・渡辺 了文)
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