東京五輪の開催可否は「国連が解決」IOC元副会長ゴスパー氏提案

スポーツ報知
昨年7月、東京五輪のイベントで国立競技場内に置かれた聖火の入ったランタン

 新型コロナウイルスの感染再拡大で開催への悲観論が強まっている東京五輪を巡り、国際オリンピック委員会(IOC)元副会長で名誉委員のケバン・ゴスパー氏(87)=オーストラリア=が、国連に開催可否の判断を委ねる可能性に言及した。AP通信が17日に報じたもので、同氏は今回の問題がスポーツの枠を超えたものとして、第三者の関与を示唆した。一方、加藤勝信官房長官は従来通りに開催準備を進める考えを示した。

 東京五輪への悲観論が世界で強まる中、IOCの大物が注目発言した。AP通信によれば、IOCの元副会長で名誉委員のゴスパー氏は地元オーストラリア放送協会(ABC)に対し、新型コロナの世界的大流行に触れ「これは単なるスポーツの問題、国益に関する問題を超えている。第三者を探しているなら国連に行き、大会をこのまま進めるかどうか解決を求め、関与を求める事例かもしれない」と裁定を仰ぐことを提案した。

 ゴスパー氏は元陸上短距離の選手で、1956年メルボルン五輪の1600メートルリレー銀メダリスト。77年からはIOC委員となり、2000年シドニー五輪では組織委副委員長を務めた重鎮で、一定の影響力を持っているのは確かだ。今後、単なる私見やアイデアにとどまらず、具体化の可能性もあるとみられる。

 五輪開催の可否に関し、最終決定権はIOCが持つ。昨年の延期問題の際には「世界保健機関(WHO)の助言に従う」として連携を取っていたが、今回はさらに上のレベルが持ち出された形だ。国連の設立目的には「経済的、社会的、文化的または人道的性質を有する国際問題を解決」することが含まれている。とはいえ、五輪の是非を「解決」するとなれば異例中の異例の事態だ。IOCも他者に判断を丸投げするようでは批判は免れないだろう。

 コロナ拡大は収束の気配を見せず、ニューヨーク・タイムズを始めとした海外の主要メディアが次々に第2次世界大戦後初の中止に追い込まれる可能性を報じている。これを受け、加藤官房長官は開催方針に変更はないと報道内容を否定。「場所やスケジュールが決まっており、関係者が感染対策を含め準備に取り組んでいる」と意欲を示したが、予断を許さない状況が続いている。

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