大阪国際女子マラソン長居公園内の周回コース開催へ 2週間前に急きょ検討

昨年の1月、大阪国際女子マラソンでスタートする選手たち
昨年の1月、大阪国際女子マラソンでスタートする選手たち
当初予定のコースと検討されている周回コース
当初予定のコースと検討されている周回コース

 31日に行われる大阪国際女子マラソン(ヤンマースタジアム長居発着)が、長居公園内の周回コースでの開催を検討していることが17日、分かった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、一部の出場選手にはコース変更の可能性が通達されている。周回となれば1982年の第1回大会以来初めて。東京五輪代表の一山麻緒(23)=ワコール=と前田穂南(24)=天満屋=が2時間19分12秒の日本記録更新を目指すレースとなっていたが、記録の扱いも不透明だ。

 東京五輪代表コンビが大記録に挑むレースにも、コロナ禍は暗い影を落とした。一山と前田の真っ向勝負はもちろん、19年ドーハ世界陸上代表の川内優輝(33)=あいおいニッセイ同和損保=ら男子のペースメーカーを国内女子マラソンとしては初めてセッティング。04年アテネ五輪金メダルの野口みずきが05年に樹立した日本記録更新へ万全の態勢を整えたかに見えたが、緊急事態宣言の発令もあってコース変更を検討せざるを得ない状況となった。

 多くのロードレースが中止や延期となっている。従来通りでの開催はほぼ不可能で、今大会も前回の約5分の1に当たる出場99選手で行う予定だ。テレビでの観戦や無観客での開催を呼びかけてはいるが、沿道以外にも交通整理や給水担当など運営に携わるスタッフは多く、高齢者の割合も高い傾向にある。周回コースに変更すれば必要な人員は大幅に減り、感染リスクも最小限とすることができる。

 公道を使わずに園内で大会を完結させたレースは他にもある。昨年10月の箱根予選会(東京・立川)は従来の市街地を回るコースを変更し、ハーフマラソンの公認コースとして陸上自衛隊立川駐屯地滑走路(1周約2・6キロ)を46校が周回。同11月の東日本実業団駅伝(埼玉・熊谷)も公道は使用せずに実施。24チームが参加し、熊谷スポーツ文化公園の1周4・2キロのコースで7区間計76・4キロを競った。他にも多くの市民マラソンが河川敷などを利用して同様のスタイルで実施。世界では昨年10月にロンドンマラソンが1周2・15キロの周回コースで行われた。

 大阪市内を走る従来コースは日本陸連と世界陸連の公認となっていたが、コース変更によって不透明となるのが記録の扱いだ。コースとしては1周2・8キロの周回となることが濃厚だが、新たに認定をクリアする必要がある。東京五輪まで半年あまり。本番前最後の42・195キロとなる可能性が高かった一山と前田だが、“仮想札幌”とは考えづらいレースになることが見込まれる。札幌移転や五輪延期に続く困難を乗り越えて、世界と戦う糧にする。

  ◆大阪国際女子マラソン 1982年に第1回大会が開催された。何度かコース変更はあるが、現在はヤンマースタジアム長居発着、道頓堀橋南詰折り返しで、高低差約9メートルのフラットなコース。大会最高記録は03年野口みずきの2時間21分18秒。今回はコロナ禍で国外招待選手や海外勢ペースメーカーの出場はない。

 ◆東京五輪マラソンの札幌コース 大通公園をスタートし、札幌市内を約20キロ走ったあと、1周目の北半分を2周する変則的なコース。昨年10月に世界陸連などが計測し、同年11月に公認コースとして認定された。今年5月にテスト大会として「北海道・札幌マラソンフェスティバル2021」が開催される。

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