張本智和、「チョレイ」控えめで準々決勝敗退「地に足がついてなかった」

男子シングルス準々決勝で敗れた張本智和(カメラ・岩崎 龍一)
男子シングルス準々決勝で敗れた張本智和(カメラ・岩崎 龍一)

◆卓球 全日本選手権 第6日 ▽男子シングルス準々決勝 及川4―1張本(16日、丸善インテックアリーナ大阪)

 男女シングルス準々決勝が行われ、3年ぶりの頂点を目指した張本智和(17)は及川瑞基(23)=ともに木下グループ=に1―4で敗れた。丹羽孝希(26)=スヴェンソン=も敗退し、男子は東京五輪代表が最終日に進めなかった。及川ら4強の全員に初優勝の可能性がある。女子は伊藤美誠(20)=スターツ=が長崎美柚(18)=エリートアカデミー=をストレートで退け、準決勝は前回女王の早田ひな(20)=日本生命=と対戦する。

 張本がどこか乗り切れないまま、最終日を前に全日本の舞台を去った。仙台ジュニアクラブの先輩で、幼少期から知る及川との準々決勝。得意のバックハンドもはね返され、強打や反応も精細を欠いた。「最初から最後まで地に足がついてなかった。きょうのプレーでは、もしこの試合で勝てても優勝できるプレーではなかった」と敗戦を真摯(しんし)に受け止めた。

 昨年11月下旬の練習中に腰を痛めた。十分なトレーニングを積めない時期が長く続き、大会中も張りがある状態だったが「痛みは全くなかった」と影響は否定。ただ、15日の6回戦でカット主戦型の御内健太郎と77分間、フルゲームの激闘を戦い、一夜明けても筋肉痛など体へのダメージは残っていた。「負けた悔しさよりも、疲れたという方が大きい。喜怒哀楽を表せるほど元気じゃないなという感じはします」と疲労感をにじませた。

 普段と異なる環境にも苦しんだ。今大会は新型コロナ対策の一環で「不要な声出しをしない。特に大きな声を出さないこと」と注意喚起がされている。張本は自らを鼓舞する「チョレイ!」の声出しが代名詞。得点時の雄たけびを控えてきたが、6回戦は競った場面で思わず声のボリュームが上がり、審判から注意を受けた。それも踏まえて「今日は抑えようと思っていたけど、どうしても自分のプレースタイルではないので、イマイチ気持ちが乗り切れない部分はあった」と唇をかんだ。相手の及川も「彼は声を出して鼓舞するタイプ。少しやりづらかったと思う」と気遣った。

 コロナ禍で今後も同様の制限が続く可能性はある。17歳は「自分が大会のルールやマナーを守るしかないので、守りつつ勝つことを覚えていきたい」と誓う。五輪イヤーに3年ぶりの王座奪還は逃したが、まずは腰の完治を優先。フィジカルや体力面の強化に着実に取り組み、逆襲への土台を築いていく。(林 直史)

スポーツ

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真 法人向け紙面・写真使用申請