【広島】鈴木誠也インタビュー 日本野球をナメられたくない…東京五輪金メダルへの思い

スポーツ報知
2019年のプレミア12でMVPに選ばれる活躍をみせた鈴木誠

 新型コロナウイルス禍により1年延期された今夏の東京五輪で、侍ジャパンの主砲と期待されるのが広島・鈴木誠也外野手(26)だ。19年のプレミア12では全試合4番で優勝に貢献し、昨季は史上4人目の偉業となる5年連続の打率3割&25本塁打を達成。スポーツ報知のインタビューで、地元・東京開催の五輪で「(日本の野球を)ナメられたくない」と金メダルへ闘志を見せ、メジャー挑戦への思いも告白した。(取材・構成=坂口 愛澄)

 19年のプレミア12は全試合で4番を務め、打率、本塁打、打点の3冠でMVPに輝いた。東京五輪にも人一倍の決意をにじませる。

 「選んでもらえるなら絶対に行きたい。(日本の野球を)ナメられたくない。負けてしまったら全部負けた気がするので、アジアのチームには1回も負けたくない。プレミアの時も結構しんどくて。それでも優勝できたので救われた感じがあった。どっと疲れが出る大会なので、やるからには優勝したい」

 昨季は球団初の5年連続打率3割を達成。5年連続3割以上&25本塁打以上は王貞治、落合博満、小笠原道大に次ぐ史上4人目の快挙だった。

 「自分の成績ってあんまり考えたことないです。本来、チームのみんなで一つになってやるスポーツなんで、個人成績に目を向けられると、本当に面白くないですよね。野球の良さはそこじゃない」

 巨人・岡本のインタビュー発言を見て、個人成績よりもチームファーストの精神を貫く姿勢に共感することもあったという。

 「優勝したら、3割に乗らずでもいいんですよ。終わったら悔しいかもしれないけど、優勝できればいい。岡本も多分そうだと思うんですよね。多分(個人成績には)納得してないだろうって思うんですけど、でもチームが優勝して、ああやって言えるっていうのは分かります。気持ち分かるなって」

 ―自身は凡退すると感情を抑え切れず、ヘルメットなどに八つ当たりすることがある。精神的に未熟だと自覚してもいる。

 「そうやらないと無理なんです。イラっとすると顔に出てしまうので、そこを直したい。(3年前まで同僚だった巨人の)丸さんとか一切、“無”なんですよ。そういう人になりたいなと思うんですけど、難しいですよね。生まれ育った環境が悪いんですよ。やり直したいわ~、人生」

 ただ、19年に結婚した元新体操日本代表・愛理夫人(旧姓・畠山)のサポートはシーズンを通して心強かったという。

 「僕、変わってるんで、助かってますね。(胸の内を)察知してくれる。あまり言いたくないんで。本当に分かってほしい時は雰囲気で出す。雰囲気を解き放ちます(笑い)」

 メジャー挑戦の具体的な時期については明言を避けたが、脂が乗ったうちに行きたいとの思いはある。

 「挑戦したいなという気持ちはもちろんあります。タイミングがあったら行きたいですね。もちろん挑戦できる間に行きたい、若い間に行きたいんで」

 巨人・菅野がポスティング申請したが残留。通算対戦打率2割1分3厘(61打数13安打)と苦手にしており、本塁打は0本だ。

 「菅野さんからホームランを打ってないんですよ。後悔っていうか完敗っていうか、1本打ちたい。そのために毎年頑張っているので」

 チームはリーグ3連覇の後、昨季まで2年連続Bクラス。チーム12年ぶりとなる主将制の復活で、野手キャプテンに指名された。

 「優勝できないシーズンってあるし、あのジャイアンツでもそうなったりして、だから負けていても得るものもある。プラスにするかマイナスにするかは自分次第だと思うんで、僕はプラスに考えてやりたいなと思ってますね」

 ◆2019年プレミア12の鈴木誠

 11月5日の1次ラウンド・ベネズエラ戦から17日の決勝・韓国戦まで全8試合で4番を務めた。ベネズエラ戦での2打点に始まり、2戦目のプエルトリコ戦でのチーム1号からスーパーラウンド初戦の豪州戦にかけては3試合連続本塁打をマーク。決勝でも3点を先行された直後の初回に、反撃ののろしを上げる適時二塁打を放った。打率4割4分4厘、3本塁打、13打点の主要3部門に加えて9得点も最多で、文句なしのMVPに選ばれた。

 ◆鈴木 誠也(すずき・せいや)1994年8月18日、東京都生まれ。26歳。通算43本塁打を放った二松学舎大付高から、12年ドラフト2位で広島入り。16年にレギュラーに定着して25年ぶりのリーグ制覇に貢献し、緒方孝市監督(当時)が鈴木を評した「神ってる」が同年の「ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞に選ばれる。通算770試合出場で打率3割1分4厘、144本塁打、474打点。首位打者、最高出塁率各1回、ベストナイン5回、ゴールデン・グラブ賞4回。181センチ、98キロ。右投右打。

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