1月9日の中山5R(芝1600メートル)を勝った、レッジャードロ(父ドゥラメンテ)は最後方一気の派手な勝ちっぷりで、初陣を飾った牝馬。手綱を執った藤田菜七子騎手も「抜け出してから物見するぐらい余裕がありました」と、ポテンシャルの高さを評価。4角、直線大外を回してのラスト3ハロンダントツの33秒9は大きな価値があり、次戦が楽しみな逸材といえる。
【1月9日・中山5R、3歳新馬、芝1600メートル、良馬場=16頭立て】
◆レッジャードロ(牝、美浦・戸田博文厩舎、父ドゥラメンテ、母ブルーグラスチャッター、母の父ブルーグラスキャット)446キロ、生産牧場=オリオンファーム
【血統】半兄にダート4勝、兵庫ジュニアグランプリ4着のゲキリン(父タピザー)、全日本2歳優駿勝ち馬オーブルチェフ(父マリブムーン)が出た母系の出身。
【レースVTR】道中は最後方。しかし、迎えた直線では一頭だけ違う脚いろで大外から末脚を伸ばすと、逃げ粘るベルピエースに半馬身差をつけてゴールへ飛び込んだ。勝ち時計1分35秒6。
【IDM】40
【コメント】藤田菜七子騎手「ゲートを少し嫌がったり課題がある中でいい脚を使ってくれました。抜け出してからも物見をするぐらい余裕があり、能力で勝ってくれました」
【将来性】★★★★ ※ラスト3ハロンはダントツの33秒9。次位と1秒4差は圧倒的で、この相手では何枚も力が違った。母系はダート志向だが、中山マイルでピリッと切れたように、いい瞬発力がある。クラスが上がって、常識的な競馬をするのか、後方一気のマイスタイルを築くのか、興味は尽きない。
【1月9日・中京6R、3歳新馬、芝1600メートル、良馬場=16頭立て】
◆デルマセイシ(牝、栗東・音無秀孝厩舎、父エイシンフラッシュ、母クラウンプリンセス、母の父スペシャルウィーク)468キロ、生産牧場=社台ファーム
【血統】叔父に重賞2勝、09年日本ダービー2着馬で現在種牡馬のリーチザクラウン。
【レースVTR】前半600メートルが36秒8の緩やかな流れを3番手追走。直線で仕掛けられると、ラスト100メートルで逃げるセイレーンをとらえ、最後は外から伸びてきたイフィゲニアを首差封じ込んだ。勝ち時計1分37秒2。
【IDM】37
【コメント】松若風馬騎手「最後まで余裕はありました。まだ子供っぽい馬で、テンションが上がりそうな面があるけど、うまくかみ合ってくれれば。今日は能力で勝ってくれました」
【将来性】★★★ ※音無秀孝調教師は「しまいを生かすような競馬もできると思うし、1800メートルでもいけそうな気がする」と満足そう。レースセンスが良く、成長力のある母系だけに、今後の充実次第で上のクラスでも戦えるだろう。
【先週の新馬勝ち上がり外厩(放牧、育成牧場)一覧】
ゲンパチフォルツァ◇ 9日中山3Rダ1200(カナイシスタッド)
レッジャードロ ◇ 9日中山5R芝1600(ムラセファーム)
バリコノユメ ◇ 9日中京4Rダ1200(信楽牧場)
デルマセイシ ◇ 9日中京6R芝1600(山元トレセン)
タイセイドリーマー◇10日中山6R芝2000(宇治田原優駿ステーブル)
レプンカムイ ◇10日中京4Rダ1800(大山ヒルズ)
レイクリエイター ◇10日中京6Rダ1400(吉澤ステーブルWEST)
ジュンダイハード ◇11日中山4Rダ1200
トミケンベレムド ◇11日中山6Rダ1800(ブルーステーブル)
リアンクール ◇11日中京4Rダ1800(ノーザンファーム空港)
※IDMとは…InDex Memoryの略称。JRDB社が開発した能力指数。馬場差やペース補正、それに出遅れ、レース中の不利、コースロス、馬場の悪い所を通ったなど記憶要素を元に算出。昨年のダービー馬コントレイルのデビュー戦の指数は35、オークス馬デアリングタクトは39だった。