野球殿堂博物館は14日、都内で今年の殿堂入りを発表した。プレーヤー表彰、エキスパート表彰では当選必要数に届いた候補者がおらず、両部門とも選出なしは1998年以来23年ぶりとなった。
プレーヤー部門では、日米通算313セーブを挙げた現ヤクルト監督の高津臣吾氏(52)が得票率72・3%(75%で当選)で次点。当選必要数269票に対し、259票を集めたが、10票足りなかった。次いで、数々の最年長記録を持ち、今年から候補者となった元中日の山本昌氏(55)が68・2%の票を集めた。
指導者としての実績も加味するエキスパート表彰では、打率3割8分9厘の日本記録を持ち、3冠王に2度輝いた元阪神のランディ・バース氏(66)が70・9%を集めたが、当選には6票足りなかった。
野球の普及、発展に貢献した人などを対象とする特別表彰では、作家の佐山和夫氏(84)とアトランタ五輪日本代表監督の川島勝司氏(77)が選出された。
プレーヤー表彰、エキスパート表彰の投票内訳は以下。数字は得票率(75%以上で当選)。★は新候補者。
▽プレーヤー表彰(有効投票数358、当選必要数269)
高津臣吾 72・3%
★山本昌 68・2%
A・ラミレス 65・1%
川相昌弘 58・1%
宮本慎也 50・3%
★谷繁元信氏 38・5%
桑田真澄 25・4%
野村謙二郎 24・6%
小久保裕紀 18・2%
T・ローズ 17・0%
★松中信彦氏 17・0%
前田智徳 15・9%
★小笠原道大 15・6%
石井琢朗 12・8%
城島健司 12・3%
稲葉篤紀 7・8%
山崎武司 7・0%
★高橋由伸氏 6・4%
赤星憲広 6・1%
佐々岡真司 5・6%
田口壮 5・6%
★和田一浩氏 4・5%
★谷佳知氏 3・1%
★井端弘和 2・8%
★西口文也 2・2%
★斎藤隆 2・0%
桧山進次郎 1・7%
石井一久 1・4%
★川上憲伸 1・4%
中村紀洋 1・1%
◆プレーヤー表彰 対象は現役引退後5年以上経過したプロ野球選手。その後15年間が選考対象。野球報道経験15年以上の経験の委員(約300人)が投票。75%以上の得票で殿堂入り。
▽エキスパート表彰(有効投票数134、当選必要数101)
R・バース 70・9%
掛布雅之 54・5%
大沢啓二 36・6%
長池徳士 30・6%
柴田勲 23・9%
土橋正幸 23・1%
★ブーマー 22・4%
★大島康徳 21・6%
★谷沢健一 19・4%
★有藤通世 17・9%
加藤秀司 14・9%
足立光宏 13・4%
梨田昌孝 13・4%
高田繁 11・9%
岡田彰布 11・9%
中畑清 9・7%
佐藤義則 8・2%
達川光男 6・7%
松岡弘 4・4%
★藤田平 3・7%
◆エキスパート表彰 対象は<1>現役を引退したプロ野球のコーチ、監督で、引退後6か月以上経過した人、<2>現役引退後21年以上経過したプロ野球選手。殿堂入りした人(約30人)、競技者表彰委員会の幹事と野球報道年数30年以上の経験を持つ委員(約70人)が投票。75%以上の得票で殿堂入り。