貴景勝まさかの4連敗…綱取りから一転、カド番危機

初日から4連敗の貴景勝
初日から4連敗の貴景勝

◆大相撲初場所4日目(13日、東京・両国国技館)

 初場所で綱取りに挑む大関・貴景勝(24)=常盤山=が、幕内・宝富士(33)=伊勢ケ浜=に上手投げで敗れ、初日から4連敗となった。13勝2敗で制した昨年11月場所以上の成績が求められる中での挑戦に、伊勢ケ浜審判部長(元横綱・旭富士)は事実上の“終戦”を通告した。貴景勝は、勝ち越しすら危うい状況となった。カド番大関の正代、朝乃山はともに白星を挙げ、全勝は平幕の大栄翔、明生、明瀬山となった。

 貴景勝が、またも土俵に腹ばいとなった。初日から3連敗で臨んだ宝富士との一番。胸で当たった立ち合いから突っ張って出たが、左でいなされると攻め手を失った。右手を手繰られ左上手を許すと、抵抗できずに投げられた。新入幕だった17年初場所以来となる、初日から4連敗。取組後は、今場所初めて無言で会場を引き揚げた。

 昨年11月場所を13勝2敗で優勝。今場所初めて、綱取りに挑んでいた。両横綱が不在の中、伊勢ケ浜審判部長は「レベルが高い優勝」と、先場所以上の成績を望んでいた。だが取組後、貴景勝の昇進について問われた同部長は「4連敗もして、そういうことを聞くこと自体がおかしい」とし、綱取りは事実上消滅した。

 誰も予想だにしなかった4連敗。今場所の勝ち越しにさえ、黄信号がともった。八角理事長(元横綱・北勝海)は「思い切りがなくなってしまっている」と分析。場所前、貴景勝は「変な緊張感は全くない」と自然体を強調していたが、わずかな心身のズレが生じているのか。相手を土俵際まで押し込んでも、最後の一押しの力が伝わっていない。

 今場所での挑戦は、はね返された。だが場所前は、こう語っていた。「横綱になりたいが、なるためには強くならないといけないから。だからまだ、強くなりたいという思いの方が強い。強くなれば(横綱に)近づくかなと思っているし」

 新大関の19年夏場所では右膝を負傷し、一度は大関から陥落した。その後も度重なるケガなどを乗り越え、心も体も少しずつ強くなってきた。幼い頃から大事にする言葉は「臥薪嘗胆(がしんしょうたん)」。困難と向き合うたびに「自分にとって嫌な経験は、必ず2、3年後に生きてくる」と言い聞かせてきた。この苦い経験も、今後の糧。再びの横綱挑戦に向け、今は最善を尽くす。(大谷 翔太)

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