巨人のドラフト2位ルーキー、東海大・山崎伊織投手(22)が、後輩たちにプロでの飛躍を約束した。3日、出身チームである明石ボーイズのグラウンド開きに出席。激励会では「今までの野球人生、感謝ばかり。その皆さんに必ず恩返しします」と宣言した。
昨年6月に右肘のトミー・ジョン手術を受けた山崎。完全復活への青写真を「まだはっきり決めていません」と言うが、目指すべき“場所”はすでに、決まっている。
「僕は今まで周囲の方々に恵まれてきた。その皆さんに活躍を見せること、そして投げられないのに指名してくれた球団に貢献すること。両親を含め、その“恩返し”こそが自分のやるべきことだと思っています」
ライバルの存在が自身の成長の大きな要因だ。明石ボーイズ時代は、横手投げの西本汰生(大阪学院大)と競い合った。明石商高では3年時に背番号「10」でセンバツ出場。それでも、甲子園ではエース・吉高壮(日体大)がすべてマウンドに上がった。東海大では155キロ右腕の小郷賢人と切磋琢磨して成長を続けた。
「彼らがいたおかげで『こいつに負けたくない』と、ずっとそんな気持ちを持ち続けられて、自分自身、成長できました。それも感謝です」
コロナ禍で練習自粛となった期間に、柔軟性アップに取り組み始めた。最初はギプスをしたまま1日3回。20メートルのキャッチボールができるようになった今でも、続けている。その効果も実感し始めている。
「1年半くらい(プロのマウンドで)投げられないですが、必ず期待に応えたいと思います」
明石ボーイズの現役選手、関係者らの前で力強く言い切った153キロ右腕。背番号は「19」。上原浩治、菅野智之ら大先輩が背負った番号とともに「巨人のエース」へと駆け上がってみせる。
◆山崎 伊織(やまさき・いおり)1998年10月10日、兵庫・神戸市生まれ。22歳。大蔵中時代は明石ボーイズでプレーし、明石商3年時にセンバツ8強(登板なし)。東海大では3年春秋にMVPを獲得するなどリーグ戦通算11勝1敗。2019年には大学日本代表に選出された。20年ドラフト2位で巨人入団。181センチ、72キロ。右投左打。