◆第68回日経新春杯・G2(1月17日・芝2200メートル、中京競馬場)
今年は中京の芝2200メートルで行われる伝統のハンデ重賞、第68回日経新春杯・G2(17日)に、6年目の荻野極騎手(23)=栗東・フリー=がサンレイポケットとともに重賞初制覇に挑む。コンビで【2221】と相性抜群。重賞4度目の手綱で「結果を出したい」と意気込んでいる。
今度こそだ。荻野極がサンレイポケットと人馬とも重賞初Vを目指す。昨年9月の新潟記念、10月の毎日王冠と3着に好走したが、続く前走のアルゼンチン共和国杯は6着に崩れた。
「道中、馬群の内での競馬になり、スムーズさを欠きました。人気もしていましたし、他馬のプレッシャーも結構強かったと思います。それも競馬ですが、もう少しうまく立ち回れていたらと自分の不甲斐なさもあります。直線、内を突いた時は勝てそうな雰囲気があったんですが…。馬場も、結果的に外が伸びていました」
中京での2勝を含め、左回りでのパフォーマンスがいい。重賞挑戦もすべて左回りだ。2か月半ぶりの実戦へ、先週7日の1週前追い切りで感触を確かめた。
「リフレッシュして、いい意味で体もふっくら。重苦しさはなく、前向きさが出ました。普段調教に乗っていても、基本的なバランスが左に傾いてはいます。左手前が得意で、左回りの方がコーナーをスムーズに走れますね」
幼稚園から空手に打ち込み、中学2年時には世界大会で4位になった経歴の持ち主だ。
「当時は自信に満ちあふれていました。競馬も結局、自信を持って乗れるかだと思います。思い切りのいい競馬ができるのも、早めに仕掛けるのも、追い出しを待つのも、自信があるからできることですし。高橋(忠)先生(調教師)も継続して乗せてくださってますし、結果を出したいです」
昨年の重賞騎乗機会は7回。決してチャンスは多くないが、同馬との信頼関係には絶対の自信を持つ。前走の敗戦を糧に、一皮むける時がきた。(玉木 宏征)
◆荻野 極(おぎの・きわむ)1997年9月23日、東京都目黒区出身。23歳。16年3月にデビュー。JRA通算136勝。重賞は18年の小倉2歳S2着(アズマヘリテージ)が最高。