杉並区、東京23区唯一の成人式会場開催 田中良区長が祝辞で暴露「国や都が強硬に中止を迫った」

入場時に手の消毒を行う杉並区の新成人たち
入場時に手の消毒を行う杉並区の新成人たち

 新型コロナウイルスの感染が急拡大する中、列島各地は11日、成人の日を迎えた。式典を中止や延期とした自治体がある一方、屋外やオンラインでの開催など、「節目の日」は新成人にとって異例ずくめとなった。緊急事態宣言が発令されている東京都杉並区や横浜市では感染対策を徹底し、人が集まる形で開かれた。

 緊急事態宣言が発令された東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県は、多くの自治体で成人式がオンライン開催や中止となった。そんな中、杉並区は東京23区で唯一、成人式の会場開催を予定通り杉並公会堂で行った。

 入り口での検温、消毒。1人ずつ空席を設けた客席。国歌は「歌は歌わず、そのままお聴きください」とアナウンスされ、静かに聴いた。例年は2回に分けて行っていた式典を今年は4回に増やした。

 祝辞で登壇した田中良区長(60)は「杉並区が成人式を強行した。こういうふうな向きもありますが、事実は違います」と会場開催に踏み切るまでの経緯を話し始めた。「開催予定の自治体に国や東京都が中止を強硬に迫り、結果的に私だけが残ったというのが真相です」

 田中氏は、国や都には「新成人の皆さんに酒盛りをやめてくれと呼びかけても、どうせ聞いてくれやしない」という考え方が初めからあるとし、「私はあなたたちをまずは信頼したい」と訴えた。その上で、「この式典の後、自制心を持つよう約束していただきたい。酒盛りは控えて家に帰ってください」と改めて呼びかけた。

 祖母から母へと受け継がれてきた振り袖姿で参加した新成人の女性は式典後、「批判の声もありますけど、一成人としては成人式に参加できて良かったなと思ってます。すごく杉並区には感謝してます」と率直な思いを口にした。

 また、「やっぱり成人式は一生に一度の晴れ舞台だと思うので、それをコロナ対策をちゃんと行った上でこうやってできて、成人したって自覚を持てました」と、式典の意味をかみ締めるように話していた。(瀬戸 花音)

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