将棋の藤井聡太二冠(18)=王位、棋聖=が6日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された第79期順位戦B級2組9回戦で、先手の中村修九段(58)を94手で下し、2021年初戦を飾った。
同組では無傷の8戦8勝。順位戦の連勝は19に伸ばし、2019年2月にC級1組で近藤誠也七段(24)に敗れるまでの18連勝の自己記録を更新した。藤井二冠は「一度負けた時は、ここまで積み重ねられるとは思っていなかった」と話した。
2016年12月のデビュー戦(加藤一二三九段戦)から丸4年が経過。昨年は悲願のタイトルを2つ獲得した。今年は高校卒業と初めての防衛戦を控え、さらなるタイトル獲得も狙うが、新年のスタートダッシュは絶好。持ち時間を惜しみなく使いながら、和装で気合十分の中村九段を力でねじ伏せた。「序盤は先手の方が手厚い形になって少し自信がなかった。その後もこちらの玉が薄い局面が続いたので分からなかった」と振り返ったが、不動だった居飛車をただ捨てにして一気に追い込み「いけるかと思いました」と感想を述べた。
なお、新年最初の勝負メシは昼食の海老フライとクリームコロッケの盛り合わせ。夕食は親子丼と冷たいそばのセットだった。
藤井二冠の次回の順位戦は2月9日の窪田義行七段(48)戦。「残り2局が大事だと思っているので、結果を出せるよう頑張りたい」と全勝に意欲を見せた。